おかずにも、お酒の肴にもなる一品です。梅酒は、料理に加える酒としてはちょっとぜいたくだけれど、期待以上の仕事をしてくれます。魚は上品にさっぱりと、肉はやわらかく。穏やかな酸味と甘味、そして豊富なミネラルで、梅酒を加えるとたちまち料理の味が深まります。梅も使えば、立派な具材の一つになる……。自家製の梅酒があれば、たくさんの「おいしい」がつくれます。もちろん、市販の梅酒をつかってもおいしくつくれます。
5月の後半から市場に出回り始める梅を使って、梅酒をつくってみませんか?家でつくれば、梅酒の甘味を好みに調整することもできますよ!
鶏もも肉 | 2枚 |
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★ 鶏肉の下味用 | |
・ 塩 | 小さじ2/3 |
・ 胡椒 | 少々 |
小麦粉 | 適量 |
サラダ油 | 大さじ1/2 |
梅酒 | 大さじ4 |
梅酒の梅 | 6個 |
醤油 | 小さじ1/2 |
★ キャベツ炒め | |
・ キャベツ | 400g |
・ サラダ油 | 大さじ2 |
・ 塩 | 少々 |
キャベツは4~5cm四方に切る。フライパンにサラダ油を熱してキャベツを入れ、中火で炒め、少ししんなりしたら、塩をふる。
鶏肉は皮を下に横長に置き、筋を切るように4~5ヶ所浅く切り込みを入れる。両面に塩、胡椒して10分ほどおいて下味をつける。梅酒の梅は縦に切り込みを入れて半分に分ける。
鶏肉に小麦粉をまぶして余分の粉をはたき落とす。
フライパンにサラダ油を熱し、皮目を下にしてフライパン入れ、フライパンをよりひと回り小さい平らな蓋をのせて中火で4分ほど色よく焼く。裏に返し、蓋をして2分ほど中火で焼き、弱火にしてさらに3~4分蒸し焼きにする。
梅、梅酒を加え、煮立ってきたら醤油を加えてからめる。
鶏肉を取り出して食べやすく切り、キャベツ炒めとともに盛り、梅、焼き汁をかける。
もも肉の脂が梅酒となじんで爽やかな味わいに。鶏肉を食べた後に梅を食べると口の中がさっぱりします。シンプルに塩炒めしたキャベツをたっぷり添えて。
シンプルながら失敗なくつくれるレシピに定評がある料理研究家。特別な素材、調味料は使わず、余分な手間はそぎ落とした“引き算の料理”が身上。しみじみとおいしく、何度もつくりたくなる料理ばかりです。
文:中村裕子 写真:原ヒデトシ
※この記事の内容はプレジデントムック手ほどきdancyu「さとう」に掲載したものです。