微生物の働きで、新たに生まれ出た魅惑の「発酵もん」。味わい深くておいしいのはもちろん、菌の働きで身体を快調にしてくれる嬉しい効果も注目されています。発酵鍋シリーズの第3弾は馴染み深い味噌でつくる“豚ともやしの味噌鍋”です。
シンプルに味噌だけでもいいけれど、にんにくと生姜を混ぜて香り味噌にすると、より深い味わいに。もやしの水分を利用して、蒸し煮にするだけ。土鍋一杯、ペロリと食べられそうです。
豚バラ肉 | 400~500g(薄切り) |
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★ 香り味噌 | |
・ 味噌 | 大さじ6 |
・ にんにく | 1/2片分(すりおろし) |
・ 生姜 | 大さじ1(すりおろし) |
もやし | 4袋(800g) |
わけぎ | 2本分(小口切り) |
酒 | 大さじ3 |
胡椒 | 少々 |
ラー油 | 少々 |
豚バラ肉をまな板に並べて香り味噌を塗る。
もやしは水で洗って水気をきる。土鍋にもやしの1/2量を入れ、豚肉の1/2量を味噌を塗った面を下にして並べ、残りのもやしをのせ、豚肉を同様に並べて胡椒をふる。
酒をふり入れ、蓋をして中火にかける。煮立ってきたら火を弱めて8~10分、豚肉の色が変わってもやしがしんなりするまで蒸し煮にし、わけぎを散らしてラー油をふって仕上げる。
豚バラ肉の脂の旨味がじわじわともやしにしみ込んで、鍋丸ごとがまろやかに。豚肉ともやしのそれぞれの個性を生かし合った、絶品の味わい。準備が簡単なこともポイントが高い。
――明日につづく。
シンプルながら失敗なくつくれるレシピに定評がある料理研究家。特別な素材、調味料は使わず、余分な手間はそぎ落とした“引き算の料理”が身上。同じ料理でも先生のレシピでつくるとまた食べたくなるので、ぜひ試してみてください。
文:中村裕子 写真:鈴木泰介