スープをじっくりつくる、手軽につくる
かぼちゃをそのまま食べているような「かんたんポタージュ」。

かぼちゃをそのまま食べているような「かんたんポタージュ」。

スープ作家の有賀薫さんがつくる「かんたんポタージュ」は、かぼちゃをレンジでチンしたら潰して混ぜるだけ。手間も特別な道具も必要ありません。思い立ったら10分ほどで完成するレシピです。食べ応えたっぷりなかぼちゃの魅力を堪能できます!

レンジでつくるかぼちゃのポタージュ。

かぼちゃのポタージュは、本格的なクラシックレシピでつくっても材料は多くなく、手順が複雑ではないので、シンプルなつくり方だと言えるでしょう。ハードルは、ブレンダーや濾し器が必要になるということです。
さらに手軽にポタージュを楽しむために、手間と道具をグッと減らしたレシピを考えました。特別な道具は使いませんし、レンジを使うことで鍋も不要です。材料はかぼちゃと牛乳と調味料があれば、10分ほどでかぼちゃのポタージュができ上がります。

つぶしたかぼちゃ
粗く潰したかぼちゃでポタージュをつくれば、具材を入れなくても食べるスープに仕上がります。

かぼちゃは煮崩れしやすいので、よく加熱してヘラやスプーンで潰して水分を足せば、それだけでおいしいポタージュになります。裏濾して滑らかな舌触りにするクラシックレシピと違って、あえて粗く潰すのが食べ応えを演出するコツです。 余計なものは加えない素朴なポタージュですが、かぼちゃの甘味と食感がそのまま味わえるので滑らかなポタージュより好きという人がいるのではないでしょうか。

かんたんポタージュ
かぼちゃは風邪の予防になるビタミン類や食物繊維がたっぷり含まれています。手軽につくるポタージュで朝食に栄養補給はいかがですか。

味の調整は、かぼちゃの甘味を引き立てるために塩と砂糖だけを加えます。トッピングはクルトンをのせても良いですし、粗塩を最後にふりかけても味にグラデーションができて面白いと思います。

かぼちゃとミルクがベースで、ブイヨンやほかの野菜は加えていません。かぼちゃをそのままやわらかくして食べるイメージです。余分なものが入らないから、牛乳が口にできるようになった子どもの離乳食にもぴったりですね。

かぼちゃのかんたんポタージュのつくり方

材料材料 (2人分)

かぼちゃ1/4個
牛乳150ml
50ml
ふたつまみ
砂糖小さじ1
サラダオイル大さじ1
材料

1 かぼちゃを切る

かぼちゃは種とワタを取り、4つに切ってから皮を剥き、8mmほどの厚みに切る。

かぼちゃは種とわたをスプーンで取る
大きめのスプーンでわたをこそぐように取り除きます。
4つに切る
1/4個のかぼちゃを横半分、縦半分に切り分けると扱いやすいです。
皮を剥く
皮は硬いので、包丁で削ぎ落とすように剥きましょう。
8mmの厚みに切る
レンジで熱が通りやすいように8mmぐらいの厚さに切ります。

2 レンジにかける

耐熱容器にかぼちゃ、水、塩、砂糖、サラダオイルを入れる。ラップをかけ、容器の端を少し開け、600wのレンジに7分ほどかける。

かぼちゃをレンジにかける
かぼちゃをレンジにかける

3 かぼちゃを潰す

レンジから取り出したかぼちゃを潰す。牛乳で好みの固さにのばして、塩で味を調節する。お皿に盛り付けたらでき上がり。

かぼちゃを潰す
牛乳で好みの固さにのばす
塩で味を調節する
ポタージュの濃度はお好みで牛乳の量を調節しても大丈夫です。冷蔵庫で冷やして食べてもおいしいですよ。

――つづく。

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2018年09月28日発売 / 1,404円(税込)

文:有賀薫 写真:キッチンミノル

有賀 薫

有賀 薫 (スープ作家)

1964年、東京都生まれ。ライター業のかたわら、家族の朝食にスープをつくり始める。2011年より始めた朝のスープづくりは、約3000日にわたって続けている。2018年には『帰り遅いけどこんなスープなら作れそう』(文響社)が第5回料理本大賞入賞。スープの実験イベント"スープ・ラボ"はじめ、スープをテーマにしたイベントを多数主催。著書に『365日のめざましスープ』(SBクリエイティブ)、『スープ・レッスン』(プレジデント社)がある。