旬の野菜の知恵袋。
里芋を半殺しにする「シーフードグラタン」。

里芋を半殺しにする「シーフードグラタン」。

料理研究家の植松良枝先生が披露する里芋レシピ3品目は、トロトロのご馳走シーフードグラタン。「半殺し」というギョッする名前の調理法で里芋をねっとり、まろやかな食感に仕上げますよ。

里芋とホワイトソースのハーモニー。

里芋のねっとりクリーミーな食感とクセのない味わいは、洋食のクリーム味との相性よし。おまけに魚介類の甘みとも相性よし。グラタンやシチュー、チャウダーの具材にぴったりな食べ応えなので、今回は迷わずシーフードグラタンに里芋を使ってみました。

植松 良枝さん
料理研究家の植松良枝さん。自家菜園で100種類以上の野菜を育ててきた経験がある。

里芋のシーフードグラタン、つくり方の最大のポイントは里芋を「半殺し」にすること。 なんだか物騒な物言いですが、実は日本に昔からある調理法で、おはぎ(ぼたもち)やきりたんぽをつくる際によく使われます。 米などを潰すときに粒感が残るように潰すことで、滑らかな食感になりつつも粒間をしっかり残すようにするのです。里芋のグラタンにもこの調理法を用いましょう。

里芋半殺し
半殺しのコツは大らかに食材を潰すこと。大きさにもムラがある方が、食感のグラデーションになります。

蒸した里芋を半分だけマッシュしてホワイトソースとなじませると、具とソースの今までにない一体感。里芋のクリーミーな部分とソースが一体化して、具とソースの境界線がわからなくなるのがこのグラタンのおいしさです。

里芋のシーフードグラタンのつくり方

材料 材料 (4人分)

里芋 6個
剥き海老 150g(背わたを抜いたもの)
帆立 6個
玉ねぎ 1/4個
椎茸 3個
白ワイン 大さじ2
バター 60g
小麦粉 60g
牛乳 400ml
うす口醤油 小さじ1と1/2
チーズ 80g
適量
胡椒 適量
オリーブオイル 適量
材料

1 里芋を半殺しする

里芋は皮付きのまま蒸し器で15分ほど柔らかくなるまで蒸して、粗熱がとれたら皮を剥く。棒などで里芋の食感が残るように粗く潰す。

里芋の食感が残るように半分ほどマッシュする

2 具材を炒める

玉ねぎをみじん切り、椎茸は軸を取り除いてうす切りする。グラタン皿には刷毛などでオリーブオイルをうすく塗っておく。オリーブオイルを中火で熱したフライパンで、玉ねぎが透きとおるまで炒め、海老と帆立をフライパンに入れて塩、胡椒をする。海老の色が変わってきたら椎茸と白ワインを加えて炒め合わせ、水分がなくなったら、グラタン皿に取り出す。

他の材料を炒める
いったんバットなどに取り出しておく

3 小麦粉とバターを熱する

2で使ったフライパンをキッチンペーパーで拭いてからバターを入れて弱火にかける。バターが溶けたら小麦粉を加えて、木べらで粉ダマがなくなるまで混ぜ合わせる。2分ほど熱したら、火を止め蓋をして、8分ほどおいておく。オーブンを230度に予熱する。

バターを入れ、溶けたら小麦粉を加える
なめらかになるまで混ぜてなじませる

4 ホワイトソースをつくる

3を再び弱火にかけて、ふつふつと沸いてきたら、牛乳を少しずつ加えながら、とろみが出るまで混ぜ合わせる。うす口醤油と塩で味付けをする。

冷たい牛乳を少しずつ加える
味付けする

5 器に敷き詰める

グラタン皿に1を散らして、上からホワイトソースを流し込む。最後にチーズを乗せる。

里芋を散らす
>ホワイトソースと2と混ぜ合わせて5の上に流し入れる
チーズを散らす

オーブンで焼く

グラタン皿をオーブンに入れ、20分ほど焼く。表面に綺麗な焼き色がつけばでき上がり。

完成

――つづく。

文:植松良枝 写真:宮濱祐美子

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植松 良枝(料理研究家)

四季に寄り添った食と暮らしを提案する料理研究家。菜園での野菜づくりがライフワーク。春夏秋冬それぞれの季節が極まり、次の季節の準備期間である「土用」を暦の中でも特に大切にしている。一児の母となり、忙しい日々の中で家族への想いも増してさらに深く土用を考えるようになった。