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東京は神泉の居酒屋「日和」。2018年の夏、料理人の望月清登さんはd酒造りに参加するため、佐渡へと向かいました。時は過ぎて2018年の冬、「d酒 大盤振る舞い会 東京大会」でd酒を醸した地・佐渡の食材を使って、d酒と合わせたつまみをつくることになりました。4つのd酒それぞれに4種の“佐渡つまみ”。選んだ佐渡の食材は、ナチュラルでピュアな味わいばかり。「穏やかできれいな酒質のd酒だから、佐渡の食材をシンプルに合わせました」。難しくはないけれど、ちょっとしたプロのコツとアイデアが満載です。ぜひ佐渡の食材を入手して、“佐渡つまみ”をつくってみませんか?

豆腐にクリームチーズを足した白和えのクリーミーなテクスチャーがd酒無濾過おりがらみ生原酒のミルキーな舌触りによく合います。干し柿の甘さとモッツアレラチーズの塩気。甘い、塩っぽいのコラボレーション!
| 豆腐 | 1/2丁(150g) | 
|---|---|
| クリームチーズ | 100g | 
| 豆乳 | 100ml | 
| 粉ゼラチン | 2.5g(1/2袋) | 
| おけさ柿の干し柿 | 2個(粗みじん切り) | 
| 純米吟醸酒 | 少々 | 
| 佐渡乳業のモッツアレラチーズ | 50g(粗みじん切り) | 
| へんじんもっこの生ハム | 適宜 | 
・豆腐はキッチンペーパーに包んで、重石をひと晩のせて水切りをする。
・クリームチーズは電子レンジで温めて柔らかくしておく。
・粗みじん切りした干し柿は日本酒に20分ほど浸しておく。
豆腐とクリームチーズを裏漉しして、ボウルにまとめる。
豆乳を温めて粉ゼラチンを溶かしたら粗熱をとり、①に加え混ぜる。もう一度裏漉しをして、泡立て器で攪拌。なめらかな状態に仕上げる。密閉容器に流し入れ、20分ほど冷やし固める。
水分をふきとった干し柿とモッツァレラチーズを②に加え、満遍なく混ぜ合わせる。
生ハムに③をのせて、巻いて食べる。生ハムがなくても、このまま食べて十分おいしい。

八幡芋は、佐渡の八幡地区に伝わる里芋の品種。ぬめりが少なく、ほくほくとした口当たりが特徴の伝統野菜です。アルコール分15.5度。加水したd酒無濾過生酒の、ちょっと渋苦のニュアンスに八幡芋を揚げた芳ばしさが加わると、ぐっと落ち着いた雰囲気に。八幡芋と米、穀物の風味が口のなかでひとつにまとまり、酒がス~イスイとすすみます。
| 八幡芋 | 8個(里芋でも代用可) | 
|---|---|
| 米のとぎ汁 | 適宜 | 
| 煮汁 | |
| ・ 昆布と鰹節のだし | 500ml | 
| ・ 醤油 | 50ml | 
| ・ みりん | 50ml | 
| ・ 砂糖 | 小さじ1 | 
| 揚げ油 | 適宜 | 
八幡芋は皮をむき、水にさらしておく。鍋に入れ、かぶるくらいの米のとぎ汁で下ゆでする。沸騰したら弱火にして10~15分。ざるにあけ、流水でぬめりをとる。
鍋に煮汁、①の八幡芋を入れ、弱火で10分ほど煮たら火を止め、完全に冷ます。
八幡芋を取り出し、水分をしっかりふき取ったら片栗粉をまぶす。揚げ油を170℃に熱し、3分カリっと揚げる。

佐渡産の牡蠣を贅沢に使って、濃厚な旨味を閉じ込めます。d酒無濾過生原酒のギュンとした凝縮感に負けないインパクト。牡蠣と生原酒、濃い同士がぶつかっても、口の中ではおだやかにま~るくまとまるから、ほんとに不思議。
| 佐渡産の牡蠣 | 8個(100g)(剥き身/生) | 
|---|---|
| 白菜 | 1/8個 | 
| 塩 | ひとつまみ | 
| だし | 300ml(昆布と鰹節) | 
| 淡口醤油 | 大さじ2 | 
| 味醂 | 大さじ2 | 
| サラダ油 | 適宜 | 
・ボウルに牡蠣と片栗粉、水少々を入れ、やさしく混ぜて汚れをとり除き、流水で洗う。
・白菜はざく切りにする。
鍋にサラダ油、白菜を入れて炒め、塩をひとつまみふる。油が回ったくらいでだしを注ぐ。くたくたになるまで煮たら、淡口醤油と味醂を加える。
牡蠣を加えたら落し蓋をする。弱火で5分ほど煮たら火を止めて荒熱をとる。
②をミキサーにかけてなめらかなスープ状に仕上げる。
味が足りなければ塩を加え、食べる直前に温めて椀に盛る。

d酒無濾過火入れ酒は香りが落ち着きおだやかな飲み心地。楚々とした華やかさのある酒をおでんに合わせると、なぜかソーセージが合う!ナチュラルな脂の旨味が、じんわりと酒を包んでくれる。常温くらいのゆる~い温度がちょうどいい。
| おでん | 適量 | 
|---|---|
| ソーセージ | 適量 | 
わざわざ用意するのではなく、おでんをつくったときに、このレシピを思い出してください。
おでん鍋の中にソーセージを入れてさっと煮る。煮すぎないよう食べる直前に。ソーセージの味が濃く出るので、小鍋にとって別に煮るのがオススメ。

1969年、長野県生まれ。大学は工学部に通い、写真学科を卒業した異色の経歴をもつに料理人。印刷所の製版エンジニアから転じて佐川急便の配達員に。その後、学芸大学のおでん居酒屋「件」店主の川辺輝明さんのもとで6年間修行。技術だけでなく料理人としての心意気を学び、東京・神泉に「酒と魚mocchi」を開業。2018年6月、心機一転。近所で交流のあった自然派ワインの人気バル「アウレリオ」の大本陽介さんと「日和」をスタート。日本酒と自然派ワインが楽しめる、癒しのおでん酒場として人気を集めている。

レシピで紹介した佐渡の食材は、ふるさと納税サイト『佐渡市「ふるさとチョイス」』の「お礼の品」からお選びいただけます。在庫切れの場合はご容赦ください。
文:神吉佳奈子 写真:当山礼子