dancyu編集長の「ペルー」美味紀行
【地球の裏側で飲んだ「驚愕の酔い覚まし」】強烈なスッパ旨!魚介料理「セビーチェ」の汁にノックアウト~dancyu編集長のペルー美味紀行~(2回目)

【地球の裏側で飲んだ「驚愕の酔い覚まし」】強烈なスッパ旨!魚介料理「セビーチェ」の汁にノックアウト~dancyu編集長のペルー美味紀行~(2回目)

南米きっての美食の国・ペルーを代表する料理「セビーチェ」は、ライムや香味野菜などで白身魚をマリネした一品。その旨辛酸っぱい汁(マリネ液)を、ペルーの人は二日酔いの日などにゴクゴク飲むんだそうです!

町の食堂で注文した「セビーチェの汁」(レチェ・デ・ティグレ)に驚いた!

dancyu編集長の藤岡です。
ペルー・リマの「HOTEL B」で魚介マリネ「セビーチェ」のつくり方を習ったときのこと。
ガイドのミゲルさんが教えてくれました。「ペルーの人は、二日酔いの日に、セビーチェの汁(レチェ・デ・ティグレ)だけを飲みます。レストランでも注文できますよ」。ええっ、汁だけ飲むですって!?確かに、ライムたっぷりのマリネ液は二日酔いの頭と胃袋をピシッと引き締めてくれそうです。「明日行く予定のセビチェリア(セビーチェ専門店)で頼めますよ」とミゲルさん。しかし、専門店まであるほどセビーチェはペルーではメジャーな食べ物なんですね!

リマのミラフローレス地区にあるセビーチェ専門店「Cebicheria Bolichera 2335」
明るくノリのいいスタッフの兄さんたち
リマのミラフローレス地区にあるセビーチェ専門店「Cebicheria Bolichera 2335」。明るくノリのいいスタッフの兄さんたち。

翌日、リマの中心地・ミラフローレス地区にあるセビチェリア「Cebicheria Bolichera 2335」に向かいました。セビーチェ専門店とのことですが、幅広い食堂メニューを揃えた店のようです。メニューを探すと、セビーチェの汁(レチェ・デ・ティグレ)は品書きのトップオブトップにありました!後ろのほうにおまけっぽく載っているのかと思いきや、思いのほか重要なポジションにある様子。

品書き

運ばれてきたセビーチェ汁(レチェ・デ・ティグレ)は――。で、でかい!
想像以上にボリューミーです。ゴブレットの中には白身魚や香味野菜が入っており、バナナチップスがカラフルに飾られ、イカフライまで付いています。ええと、二日酔いの日にこれ、ほんとに飲むの??

ルチェ・デ・ティグレ
ぐびっと飲むつもりで注文したレチェ・デ・ティグレには具の白身魚もたっぷり入り、「セビーチェの汁」というよりは、「汁だくセビーチェ」といった趣でした。この店では食べ応えたっぷりでしたが、小さなショットグラスで出す店もあるそうです。

一口ゴクリ。飲む用だから少し薄めてあるのと思いきや、酸味も塩味もしっかり効いたマリネ液そのまんま。ライムの爽快さと独特の旨味はおいしいのですが、かなりしょっぱいので、いいつまみになってまた酒が進みそうです。二日酔い対策が、そのまま迎え酒~の無限ループかもしれません。

ルチェ・デ・ティグレを食べている方
レチェ・デ・ティグレを食べている方に突撃!二日酔いというわけではなく、前菜として注文したそうです。しかし、これだけでもお腹一杯になりそうな量なのに、メインも食べるとは、ペルーの人は健啖家ですね!
ペルーで出会ったセビーチェいろいろ
ペルーで出会ったセビーチェいろいろ。唐辛子違いの魚介セビーチェ3種盛り。右がアヒ アマリージョ(黄唐辛子)、左がロコト(赤唐辛子)を使用。手前はレモン風味の、北部式セビーチェ。「Cebicheria Bolichera 2335」にて。
ムール貝の上にセビーチェ風サルサをのせた一口料理、チョロス・ア・ラ・チャルカ
ムール貝の上にセビーチェ風サルサをのせた一口料理、チョロス ア ラ チャルカ。リマの名物料理の一つ。「Cebicheria Bolichera 2335」にて。
リマの市場のセビーチェスタンド「Cebicheria Claudeia」のセビーチェ。ふかしたさつまいもが添えてあります。
リマの市場のセビーチェスタンド「Cebicheria Claudeia」のセビーチェ。ふかしたさつまいもが添えてあります。
セビーチェの汁味のバナナチップス
【おまけ】ペルーのスーパーで、セビーチェの汁味のバナナチップスを発見!酸っぱさを迎え撃つバナナの甘さがいい感じ。ポテトチップスのフレンチサラダ味やすっぱムーチョが流行る日本ですから、セビーチェ味のポテトチップスがあってもいいのにな、と思います。

文・写真:編集部