dancyu本誌から
dancyu4月号「ハムのチカラ」絶賛発売中!

dancyu4月号「ハムのチカラ」絶賛発売中!

「ハムってそのまま食べてもおいしいし、食べ飽きない。みんなから愛される存在なんです」。ハムがあれば限りなく料理の世界が広がるのも魅力だ。改めてハム。思いっきり噛みしめて、食べてみませんか?

厚切り

表紙
P18+19
P49
P59
dancyu2023年4月号
ある一定の年齢以上の方なら、分厚く切ったハムを父親が焚き火で炙っているシーンが脳裏に焼きついていて、いつかあれをやってみたい!と思ったはず(そして「わんぱくでいいんだ!」とも)。僕もその一人で、とはいえ、当時は塊のハムはお中元やお歳暮などでやり取りされる高級品で、それを試す機会はなかなかありませんでしたが。一方で、子供の頃、よくお使いに行った近所の精肉店で、縁の赤いハムがスライサーでシュッ、シュッ、と薄く切られていく様子や、それに衣をつけてハムカツを揚げているところを見るのが大好きでした。
厚切りも薄切りも、多彩なハムを好きなように食べられるようになった今は、“憧れ”ではなくなりましたが、それでもちょっとワクワクします。朝のトーストにはハムをのせたくなるし、喫茶店のメニューを見ればハムサンドに目が留まるし、食堂の定食にはハムエッグを付けたくなります。居酒屋のハムカツをつまみに呑むのもたまらないし、ポテサラには絶対入っていてほしい。レストランで供される、極薄にスライスされたふわっとエアリーな生ハムもそそられます。
朝でも夜でも、ハレでもケでも、生でも焼いても美味しい、ハムはみんなの味方です。薄くても、厚くても、やっぱりハムが大好きだ!……とはいえ、今でも、たまに分厚いハムを無性に食べたくなりますが。

dancyu編集長 植野広生
dancyu2023年4月号
dancyu2023年4月号
特集:ハムのチカラ
A4変型判(152頁)
2023年3月6日発売/980円(税込)

写真:三東サイ