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ロースが最高!「はせ川」|個性が光る東京のとんかつ③

ロースが最高!「はせ川」|個性が光る東京のとんかつ③

肉汁がはじけるロースのとんかつが旨い東京・両国にある「はせ川」。ロースを使ったとんかつだけでも8種類もあるというロース愛溢れるお店です。午後に備えるランチタイムに、仕事上がりの労いに、いいことがあったときのご褒美に。旨いとんかつ店を知っていれば、人生は最高になる。

霜降りロースは、脂のコクがほとばしる!

さて、問題です。「イクラ、ウイスキーボンボン、粗挽きソーセージ」。この三つに共通することは何でしょう?答えは「食感」。外側の膜が弾けた瞬間、中から旨い汁がほとばしる。「はせ川」の“極上ロースかつ”も同様に、ザクッと噛むとプツンと膜が弾け、ブシュッと脂があふれ出る。擬音だらけで恐縮だが、初めて食べたときに浮かんだ言葉が「極上の脂のカプセル」ゆえ、勘弁してほしい。

とんかつ
「極上ロースかつ」ロースの中でも、肩ロースの真下に位置する、霜降りの多い部位を使用。一人前180g、ご飯、味噌汁、お新香、小鉢が付いて2,640円。

このとんかつを揚げる渡邉富夫さんは、元サーファー。波乗りに通っていた千葉県九十九里の専門店で食べたロースかつのおいしさに衝撃を受け、とんかつ職人になることを決意する。豚肉がもたらした人生のビッグウエーブ。すぐに弟子入りし、来る日も来る日もロースを揚げまくった。

渡邉さんが心底惚れたのが平牧バーク三元豚。豚肉好きなら知らない人はいないブランド豚だ。なかでも栃木県日光市の平牧の生産者が丹精込めて育て、群馬県高崎市の食肉加工業者が目利きした肉のみを使用する。「特に高崎の業者さんは、私のために選りすぐりの肉を送ってくださるんです」。渡邉さんは極上のロースを愛おしそうに見つめながら言う。そう、あのカプセルの中にはお肉に関わるすべての人の「愛」もギュッと詰まっているのだ。

店長の渡邉富夫さん
「極上は霜降りの部分が違います」と店長の渡邉富夫さん。

ここに技あり!

肉
左から極上ロース、上ロース、ロース。極上ロースにあってロースにはない右上の滴のような形をした赤身が霜降りの部分。「その辺りが弾けて脂が出てくるのでは?」と渡邉さん。
店内
2011年開店。極上ロースかつは一日限定10食(昼夜ともに)。夜のみ予約可。かつサンド1,100円。40席。

店舗情報店舗情報

はせ川
  • 【住所】東京都墨田区両国3-24-1
  • 【電話番号】03-5625-2929
  • 【営業時間】11:30~14:30(L.O.) 17:00~22:00(L.O.)
  • 【定休日】不定休
  • 【アクセス】JR・都営大江戸線「両国駅」より1分

文:佐々木香織 写真:本野克佳

※この記事の内容はdancyu2018年10月号に掲載したものです。

佐々木 香織

佐々木 香織 (ライター)

福島出身の父と宮城出身の母から生まれ、東北の血が流れる初老の編集ライター。墨田区在住。食べることと飲むことが好き。お酒は何でも飲むが、とくに日本酒と焼酎ラヴァー。おもな仕事は新聞やウェブでの連載、雑誌や書籍の編集・取材・執筆。テーマは食べもの、お酒、着物など。