第三回目は、熊本県三角港の漁師・石本重治さんに、新子、小肌漁のいまを伺いました。鮨好きが愛してやまない小肌とは、いったいどんな魚なのでしょうか?そしてなぜ、鮨好きは小肌に魅了されるのでしょうか?ノンフィクション作家の一志治夫さんが小肌の魅力に迫る連載です。
熊本駅から観光列車「A列車で行こう」に乗って、右手に有明海を見みながら進むと、40分ほどで終点の三角駅に到着する。駅舎の目の前は、天草へのフェリーの発着場所でもある三角港だ。観光地としてもつとに有名だが、実は、この海からは素晴らしい新子や小肌が揚がる。青山「匠 進吾」をはじめ、東京の鮨屋がこぞって使う小肌である。
ここ三角から有明海や八代海(不知火海)へと漁に出る小肌漁船は、現在5、6槽ほど。その一人、三角漁協の石本重治さんに小肌漁や小肌の生態の謎について訊いた。石本さんは、まもなく漁師歴30年。東京や大阪の一流店に小肌を出荷するようになってから、18年が過ぎたという。
――いまは新子の時季ですが、今年の漁獲はどうでしょうか?
――「新子が見えた」というのは、どういうことでしょう?
――新子と小肌というのは、同じ時季に一緒に獲れるものなんですか?
――新子の時季が終わるのはいつ頃ですか。
――小肌を獲るにあたって、大変なことはありますか?
――小肌はどんな漁法で獲るのですか?
――最近の漁獲高はどうですか?
――最後に、石本さん自身は、どんなふうに小肌を食べるんですか?
文:一志治夫 撮影:江森康之