明日、どこに食べに行こう?
渋谷にある大人を癒やすバー「The SG Club」|ちょっと外で呑みたい④

渋谷にある大人を癒やすバー「The SG Club」|ちょっと外で呑みたい④

渋谷の神南にある「The SG Club」は地下、1階、2階と違った楽しみ方ができる大人の社交場だ。世界でも活躍するバーテンダーの後閑信吾さんが手掛けるカクテルは、オリジナリティーに溢れ、大人をワクワクさせる。ちょっと呑みたいとき、フラッと寄ってみませんか?

昼と夜、異なる愉しみを

1階のカウンター。“自然派ミモザ”1200円は、オレンジジュース、オレンジウォーター、グランマニエにナチュラルワインの白を入れ、泡を添加。
リースリングのようなマルガリータ1200円。スタンダードカクテルをワインのように飲んでもらいたいとの思いでできた一杯。グラスに霧吹きした塩水がいい仕事。
麻婆風味の“マーラ”とメキシコ料理から着想した“モーレ”のカレー二種盛り1600円。 18時まで食べられる。(2020年7月現在、ランチ営業休止中)
18時以降、ラーメンポテトサラダなど中華風メニューも登場する。各700円。

昼は、窓から入る光がカウンターを照らす。日常の延長、お気に入りのカフェのようにふらっと訪れて自分の時間を楽しめる。夜の程よい賑わいにも、いわゆる堅いバーの光景はない。まさに今を感じる力みのなさと自由度の高さが、このバーにはある。

2018年、渋谷にこの店をオープンさせたのは、後閑(ごかん)信吾さん。上海にバーを3軒持ち、その世界では国際的有名人だ。彼が「レモンハイもウーロンハイもカクテルなのに、日本ではバーというと敷居が高い。もっと間口の広い店を作りたい」と、路面店にこだわって、昼から営業する気軽なバーを出した。店オリジナルのカクテルも、素材の組み合わせがまたユニークで、バーホッパーだけでなくレストラン好きの心も、そしてワイン好きの心もバッチリ掴む。新ジャンルのバーの登場だ。

さらに面白いのは、地階には夜だけ営業する、ぐっと大人びたバーがあること。階の「ゴクゴク飲む」と対照的に「チビチビ飲む」をテーマにし、オーセンティックとは言わないが、背筋の伸びる非日常の空間は、まるで映画のワンシーンのようだ。

後閑信吾さん
後閑信吾さんは、バーテンダーとして国際コンクールでも優勝。「The SG Club」はアジア地域から選出されるASIA'S 50 BEST BARSの13位にランクイン。
地階には靴磨きコーナーも。
地階には靴磨きコーナーも。
外観
予算2000円~。カード可。1階25席、地階25席。禁煙。2018年6月開店。地下はペアリングレストラン(要事前予約)2階はラムと和酒を楽しめる期間限定バーがオープン中。

店舗情報店舗情報

The SG Club
  • 【住所】東京都渋谷区神南1-7-8
  • 【電話番号】03-6427-0204
  • 【営業時間】ランチ営業休止中 1階は17:00~25:00(閉店)2階は17:00~26:00(閉店)地下のペアリングレストランは18:00~26:00(閉店)要事前予約
  • 【定休日】不定休
  • 【アクセス】JRほか「渋谷駅」より8分

文:浅妻千映子 写真:宮濱裕美子

※この記事の内容はdancyu2019年7月号に掲載したものです。

浅妻 千映子

浅妻 千映子 (食ライター)

大学卒業後、3年間のゼネコン勤務ののち、ライターに。雑誌やweb等で活躍。料理研究家としてレシピ開発も。著書に『江戸前握り』『パティシエ世界一』(光文社新書)など、レシピ本に『浅妻千映子キッチン』(ぴあ)、『ほめられレシピ』(主婦と生活社)がある。『東京最高のレストラン』(ぴあ)の審査員。日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート。