お店に行って、どの日本酒を頼むか迷ったことはありませんか?種類がありすぎて選べない!そもそも日本酒がわからない!そんなときは、酒を知り尽くした店主に相談してみてはいかがでしょうか?初心者も上級者もきっと楽しめる、東京の7軒をご紹介します。
結婚記念日のたびに「潮待ち」を訪れる若い夫婦がいる。彼らはこの店で日本酒の味を覚えたそうだ。
「初めは二人とも、ワインや焼酎しか飲まなかったんです。でも一度、刺身に新政が合うよって薦めたら、気に入ってくれて」と、主人の川島好雄さんはうれしそうに話す。
自身が日本酒に目覚めたのは、魚屋が営む飲食店で働き始めた30歳の頃。十四代などのきれいな味わいの酒と、新鮮な刺身を合わせたときの美味しさに感動。それが原点となり、日本酒と魚を主軸とした店を開いた。
毎朝築地に足を運んで仕入れをし、活け締めをして魚を仕込む。漁師が締めた魚は、必ず昆布〆やヅケなど、ひと手間かけて出すと決めている。
60種以上揃う日本酒は、魚に合うよう繊細な味わいで、初心者でも親しみやすい。「日本酒好きを増やしたい」と話す店主の薦めをぜひお試しあれ。
文:吉田彩乃 写真:海老原俊之
※この記事の内容はdancyu2018年3月号に掲載したものです。