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飛び切りの鮮魚でもてなす夫婦居酒屋 |新しい日本酒に出会える酒場④

飛び切りの鮮魚でもてなす夫婦居酒屋 |新しい日本酒に出会える酒場④

お店に行って、どの日本酒を頼むか迷ったことはありませんか?種類がありすぎて選べない!そもそも日本酒がわからない!そんなときは、酒を知り尽くした店主に相談してみてはいかがでしょうか?初心者も上級者もきっと楽しめる、東京の7軒をご紹介します。

活け締めに命をかける

結婚記念日のたびに「潮待ち」を訪れる若い夫婦がいる。彼らはこの店で日本酒の味を覚えたそうだ。
「初めは二人とも、ワインや焼酎しか飲まなかったんです。でも一度、刺身に新政が合うよって薦めたら、気に入ってくれて」と、主人の川島好雄さんはうれしそうに話す。

川島さんは、2010年に松原で「うおのそら」を妻の奈美子さんとともに開店し、2017年に上原に移転した。
お造り盛り合わせ1,940円(写真は2人前)には、“春霞”純米(赤ラベル)の冷酒を合わせる。

自身が日本酒に目覚めたのは、魚屋が営む飲食店で働き始めた30歳の頃。十四代などのきれいな味わいの酒と、新鮮な刺身を合わせたときの美味しさに感動。それが原点となり、日本酒と魚を主軸とした店を開いた。

さつま揚げ730円も美味。
サバサンド1,030円は、隠し味のガリがアクセント。薄い食パンはカリカリで、軽い〆にぴったり。

毎朝築地に足を運んで仕入れをし、活け締めをして魚を仕込む。漁師が締めた魚は、必ず昆布〆やヅケなど、ひと手間かけて出すと決めている。

右から、燗に向くどっしりとした“群馬泉”山廃本醸造、やわらかい味わいの“山形正宗”お燗純米。冷酒は“咲耶美”(さくやび)純米吟醸、“新政”No.6もお薦め。

60種以上揃う日本酒は、魚に合うよう繊細な味わいで、初心者でも親しみやすい。「日本酒好きを増やしたい」と話す店主の薦めをぜひお試しあれ。

店舗情報店舗情報

潮待ち
  • 【住所】東京都渋谷区上原1‐34‐10 志賀屋ビル2階
  • 【電話番号】03‐6804‐8484
  • 【営業時間】17:00~22:00(L.O.) 日曜は~21:00(L.O.)
  • 【定休日】木曜
  • 【アクセス】東京メトロほか「代々木上原駅」より2分

文:吉田彩乃 写真:海老原俊之

※この記事の内容はdancyu2018年3月号に掲載したものです。