日本酒をもっと美味しく!
"燗の魔術師"に身を任せる幸せ|新しい日本酒に出会える酒場③

"燗の魔術師"に身を任せる幸せ|新しい日本酒に出会える酒場③

お店に行って、どの日本酒を頼むか迷ったことはありませんか?種類がありすぎて選べない!そもそも日本酒がわからない!そんなときは、酒を知り尽くした店主に相談してみてはいかがでしょうか?初心者も上級者もきっと楽しめる、東京の7軒をご紹介します。

とろける肉と燗酒を心行くまで味わえる

「えんじゃく、」は、燗酒愛飲家の間で“燗の魔術師”と呼ばれる高木晋吾さんが2017年夏にオープンした店だ。

高木晋吾さん
燗酒LOVEな店主、高木晋吾さん。店には、神泉の「うつらうつら」で働いていた時代の常連も夜な夜な訪れる。

訪れた夜は、北風が吹く燗酒日和。凍えながら「お薦めを」と頼むと、長珍の生酒が熱燗で登場。まろやかな口当たりで、冷えた体にしみ入ってゆく。少し温まったところで2杯目を一口。丁度よい温度で、あぁよい加減。

グラタン
広島県産牡蠣と里芋と酒粕のグラタン1,020円。
前菜4点盛り合わせ
ポテサラの蟹餡かけ、自家製塩辛などが入った前菜4点盛り合わせ860円。

高木さんはその日の気候や、客の好み、ペースを見てから“飲み心地”のよい温度より少し高めに燗をつける。冷める時間も考慮してのことだ。

日本酒
日本酒は、15銘柄60種類ほど。濃いめでしっかりした燗に合う酒が多い。高木さんが考えるベストな温度は、丹澤山が60℃、竹雀と凱陣が55℃、長珍は52℃だそう。

「適温でお出しするだけなら、お燗番はいりませんから」と柔和な笑顔を向けながら、鋭い眼光で言い切った。

岐阜で精肉仲卸を営む親戚から買い付ける飛騨牛のローストビーフ1,940円。合わせるのは同じく岐阜の“竹雀”生酛純米。

肉と野菜がメインの料理は、カレーやグラタンといった、燗との相性を試したくなる品ばかり。実際に合わせてみると、燗酒のコクで料理が丸くなり、引き立て役を果たしていることに驚く。私もすっかり魔術にかかってしまった。

店舗情報店舗情報

えんじゃく、
  • 【住所】東京都世田谷区池尻3-19-3 ベルエア2階
  • 【電話番号】03-6805-4070
  • 【営業時間】18:00~23:00(L.O.)
  • 【定休日】不定休
  • 【アクセス】東急田園都市線「池尻大橋駅」より4分

文:羽鳥靖子 写真:本野克佳

※この記事の内容は2018年3月号に掲載したものです。