東京・御徒町にある「羊香味坊(ヤンシャンアジボウ)」は、神田にある「味坊」の姉妹店。今回は、店の看板メニューであるラム肉のクミン焼きや、食べごたえ抜群のパオに包んだ“香味ラムのパオ”など羊を満喫できるメニューを提供。会場のビールやワインと合わせて楽しんでください!
中国本場の味をすべて中国出身の料理人がつくる「味坊」グループ。神田の「味坊」から始まり、現在七つある店の一つが、東京・御徒町にある「羊香味坊」だ。店名通り、店内に羊が香る羊専門店である。
「羊は、自分が生まれた中国の黒龍江省(東北地方)でよく食べられている食材です。豚肉料理はすべて羊で代替できると言われているんですよ」
と話すのはオーナーの梁宝璋(リョウホウショウ)さん。
なるほど、水餃子に焼き餃子、小籠包も串焼きもつくねも、すべて羊肉。なかでも焼き物が充実し、肩肉やレバー、ランプやネック、スペアリブなど何種類もの部位があり、炭火で香ばしく焼かれて出てくる。
ある日、メインにオーダーしたのはスペアリブともも肉の炭火焼き。香ばしく出てきたそれを手でガシッとつかむ。豪快に口にし、歯に食い込む肉をしっかりと感じながら、羊の甘い脂と小皿の薬味醤のエキゾチックな香りを堪能する。次の一本を手にする前に、ガラスコップで飲むナチュラルワインをゴクリ。始まってしまったこのループは、もう止められない。
「味坊」グループの特徴でもある、冷蔵庫に並んだワインを好きに選べるスタイルも健在で、次の一本をひょいと自分で取る。こんな調子で進むこの店での時間は、楽しいに決まっているのである。
文:浅妻千映子 撮影:鈴木泰介・伊藤菜々子
※当日は内容や盛り付けが変更になる場合もあります。