
さきいかの旨味がじわじわと効いて、主役の数の子を引き立てます。いろいろな食感が混ざっているから食べ飽きません。荻野恭子さんの目からウロコのおせち論と毎年挑戦したくなる、気楽なおせちづくりを紹介します。
お正月の定番、数の子を食べ飽きないようにとアレンジしていくうちに生まれたレシピです。
何かもうひと味、と思ってさきいかを加えてみたら大ヒット!
数の子は細かくするから、折れ子(切れているもの)でも十分です


ポリ袋おせち入門編は、材料をすべてポリ袋に入れて、袋の中で混ぜれば出来上がり。ボウルなどの洗い物が出ない、調理台のスペースもとらない、そのまま冷蔵庫に入れられるので、保存容器も要りません。袋の中で、調味料をしっかりなじませることだけがポイントです。田作り、和え物、なますなどが次々出来上がる楽しさに、おせちづくりの概念が変わります。

| 塩漬け数の子 | 50g |
|---|---|
| ごぼう | 1/2本 |
| さきいか | 30g |
| ★ 【ごまマヨネーズ】 | |
| ・ 白すり胡麻 | 大さじ2 |
| ・ マヨネーズ | 大さじ2 |
| ・ 酢 | 大さじ1/2 |
| ・ きび砂糖 | 大さじ1/2 |
| ・ 醤油 | 小さじ1 |
数の子は水につけて塩抜きをする(少し置き、4〜5回水を替える)。薄い膜を取って、一口大にちぎる。

ごぼうはたわしでよく洗ってささがきにする。ザルにのせて熱湯を回しかけ、湯をきる。

ポリ袋にごまマヨネーズの材料と1、2を入れ、さきいかを細く裂いて加える。ポリ袋の上からしっかりもみ込み、全体をよくなじませる。



和食、フランス料理、中国料理をはじめ、世界65カ国の家庭料理の知恵を備えた料理研究家。アジア諸国で目にしたポリ袋の活用方法に着想を得て、早くからポリ袋調理を提唱。著書に『ポリ袋漬けのすすめ』(文化出版局)ほか多数。
この記事はdancyu2021年1月号に掲載したものです。

文:岡村理恵 写真:工藤睦子