
料理家の先輩きじまりゅうたさんと、後輩吉田愛さん。同じお題で、それぞれが自慢のつまみをつくってもらいました!13品目はきじまさんの「鶏のスパイスカラメル照り焼き」。五香粉がいい仕事をします。
【きじま】南九州の地鶏文化を参考に芋焼酎と鶏肉を合わせ、さらに現地の甘い醤油を再現するために砂糖とみりんを多めに使って味つけしたら大成功!「安田」のライチのような香りとスパイスがドンピシャなので、五香粉を効かせました。五香粉の代わりにクミンパウダーをふっても旨かった!
1年前に鹿児島に出張したとき、地元の居酒屋で飲んで衝撃を受けた一本。芋焼酎の概念を覆すフルーティーさに驚きました。なかなか買えないので、取り扱いのある酒屋で見つけたら必ずゲット。焼酎が苦手な妻も飲みやすいと絶賛しています。
鶏もも肉 | 1枚(300g) |
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サラダ油 | 小さじ1 |
A | |
・ 砂糖 | 大さじ1 |
・ みりん | 大さじ1 |
醤油 | 大さじ2 |
五香粉(ウーシャンフェン) | 適量 |
春菊 | 適量 |
鶏肉は6等分に切る。
フライパンにサラダ油をひき、①の皮を下にして並べて中火にかける。皮が濃いきつね色に焼けたらフライパンの脂をキッチンペーパーで拭き取り、肉を裏返して2分ほど焼く。
Aをふりかけ、砂糖がカラメル状になるまで肉の表面に焼きからめる。醤油を加え、とろみがつくまでさらに2分ほど煮からめ、五香粉少々をふってさらにからめる。
器に③を盛って好みで五香粉適量をふり、春菊を添える。
祖母も母も料理研究家という家庭で生まれ育ち、自身も同じ道へ。左党の血もしっかり受け継いでいる。家飲みはもちろん、気のおけない仲間との外飲みも大好き。つまみ系著書に『毎日絶品!「サバ缶」おつまみ』(青春出版社)などがある。
料理家のアシスタントや和食店での修業を経て、料理家として独立。佳肴がありそうな居酒屋を発見すると、一人でも果敢に暖簾をくぐる行動派。大の日本酒党で唎酒師の資格を持つ。つまみ系著書に『温故知新和食つまみ』(成美堂出版)。
この記事は『四季dancyu 2023 冬』に掲載したものです。
文:佐々木香織 写真:伊藤徹也