器に下味をつけた大根と鶏肉を並べ、そのまま蒸すだけなのに、大根は甘く、鶏肉は調味料がしみて柔らかく、素材から出た旨味やおいしいスープも皿の中。おいしく仕上げるポイントは、鶏肉に下味をしっかりつけておくこと、その漬け汁もかけて蒸すこと。これでメリハリのある味になります。料理研究家の大庭英子さんに野菜が美味しいおうち中華レシピを教えてもらいました。
鶏手羽中 | 8本 |
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大根 | 500g |
豆鼓(トウチー) | 大さじ1 |
にんにく | 1片 |
生姜 | 小1片 |
赤唐辛子 | 1本 |
酒 | 大さじ2/3 |
醤油 | 大さじ2 |
胡麻油 | 大さじ1 |
ブロッコリー | 1/2個 |
手羽中は縦に1〜2本切り込みを入れる。
豆鼓は粗く刻む。にんにくは薄切りにし、生姜はせん切りにする。唐辛子は種を取って幅5㎜の小口切りにする。
ボウルに②、酒、醤油、胡麻油を合わせ、①を加えて手でよくもみ込み、15〜20分置いて下味をつける。
大根は長さ7cmに切り、皮をむいて縦5〜6等分のくし形に切る。ブロッコリーは小房に分ける。
せいろに入る器に大根と手羽中を器の縁に沿って交互に並べ、③の漬け汁を全体にかける。
後で取り出しやすいように布巾などを噛ませて⑤をせいろに入れ、蒸気の上がった鍋にのせ、強火で20〜25分蒸す。
⑥の真ん中にブロッコリーをのせ、さらに3分ほど蒸す。布巾を持って器を取り出す。
料理研究家歴40年、ジャンルを超えた幅広いレパートリーを持ち、家庭的なおいしさが多くの支持を得ている。その豊富な経験から中華料理のレシピも数多く持ち、プライベートでも中華料理が大好き。近著に『68歳、ひとり暮らし。きょう何食べる?』(家の光協会)、『大庭さんちの保存食』(文化出版局)などがある。
この記事は『四季dancyu 2023 冬』に掲載したものです。
文:松原京子 写真:木村 拓