人気出張料理人の日常ごはん
にんにくの風味がガツンと聞いたイタリア郷土料理"ボレート"

にんにくの風味がガツンと聞いたイタリア郷土料理"ボレート"

ボレートは、イタリア北部のフリウリの郷土料理でオリーブオイルを使わず、ビネガーで煮るのが特徴です。真っ黒に焦がしたにんにくがポイント!現地では白ポレンタを添えますが、ご飯やパンもよく合います。人気の出張料理人岸本恵理子さんに気どらないふだんの料理を教えてもらいました。

“ボレート”のつくり方

材料材料 (4人分)

さば小1尾
いか1杯
にんにく2片
ワインビネガー50ml
大さじ2〜3(ひまわり油やピーナッツ油)
適量
黒胡椒適量

1さばといかをさばく

さばは頭と内臓を取り、3〜4等分の筒切りにする。いかは内臓ごと足を引き抜く。胴は軟骨を取り除いて幅3cmの輪切りにする。足は内臓を切り落としてくちばしを取り除き、食べやすい大きさに切り分ける。さばといかをバットに並べ、上から塩少々をふる。

2にんにくを焦がす

深さのあるフライパンに油を入れて強火にかけ、皮をむいたにんにくを入れ、鍋を傾けてオイルに浸しながら真っ黒になるまで焦がす。

3さばを焼く

鍋を傾けてオイルを奥に流し、手前にさばを塩をふった面を下にして入れ、上に塩少々をふる。鍋を平らに戻し、さばを焼き付ける。油が飛びやすいので、さばを裏に返すときもまた鍋を傾けてオイルを逃し、返したらまた塩をそれぞれにふり、鍋を平らに戻す。

4ビネガーを加える

ワインビネガーと水100mlを鍋肌から少しずつ入れる。徐々に汁気が乳化し、水分が減ってきたら味をみて、足りなければ塩で調える。酸味が強すぎたら水を足す。

ビネガーを加える

5仕上げ

さばに火が通ったらいかを加え、さらに加熱する。いかに火が通ったら、胡椒を多めにふる。

完成

教える人

岸本恵理子

岸本恵理子

イタリアの伝統料理を軸に出張料理人として活動。個人宅や各地イベントでの料理のほか、雑誌へのレシピ提供や映画の料理制作など、食に関わる仕事全般を手がけている。厳選した材料でつくるフォンダンショコラなどの菓子も人気。自然派ワインにも精通している。

この記事は『四季dancyu 2023 秋』に掲載したものです。

四季dancyu2023 秋
四季dancyu2023 秋
A4変型判(120頁)
2023年9月13日発売/1,200円(税込み)

文:藤井志織 写真:宮濱祐美子

藤井 志織

藤井 志織 (編集・ライター)

フリーランスで、主に雑誌や書籍、WEB、企業の販促物などで編集や取材、執筆を行うほか、イベントの企画やディレクションを行うことも。担当した書籍に、草場妙子著『TODAY’S MAKE BOOK 今日のメイクは?』、石井佳苗著『DAILY LIFE』、重信初江著『昔ながらのおかず』、オカズデザイン著『マリネ』、nestRobe著『SLOW MADEな服づくり』、小堀紀代美著『LIKE LIKE KITCHENの旅する味』、ウー・ウェン著『100gで作る北京小麦粉料理』などがある。