家どんぶりのおいしい基本
皮の焼き方に秘訣がある"きじ焼き丼"

皮の焼き方に秘訣がある"きじ焼き丼"

洋食の技法に倣い、皮目をカリカリに焼いてからたれをからめます。こうすることで皮の脂が抜けて軽やかに、皮までおいしく食べられます。たれもあまり甘くせず、鶏肉の持ち味を生かしたレシピです。簡単、おいしい、栄養たっぷりのどんぶりレシピを料理研究家の田口成子さんに教えてもらいました。

“きじ焼き丼”のつくり方

材料材料 (2人分)

鶏もも肉1枚(300g)
★ 下味
・ 塩少々
さやいんげん60g
サラダ油小さじ1
★ たれ
・ 水大さじ2
・ 酒大さじ1
・ 醤油大さじ1強
・ 砂糖小さじ1
・ みりん小さじ2
温かいご飯2人分
海苔1/2枚(全型)
粉山椒少々

1鶏肉の下ごしらえ

鶏肉は冷蔵庫から出して常温にもどす。余分な皮と脂肪を取り除き、厚い部分を切り開いて厚みを均等にし、白い筋に浅い切り込みを入れる。

2さやいんげんをゆでる

さやいんげんは塩少々(分量外)を加えた熱湯でゆで、ザルにあげる。粗熱が取れたら、斜め薄切りにする。海苔は幅3cmに切って極細切りにする。

3鶏肉を焼く

鶏肉の身側だけに塩で薄く下味をつける。フライパンにサラダ油を中火で熱し、鶏肉を皮側が下になるように入れる。アルミ箔をかぶせ、水を入れた鍋を重しとしてのせる。鶏肉から脂が出てきたら拭き取り、皮がパリッとするまで8分ほど焼く。

鶏肉を焼く
鶏肉の皮をカリカリに焼く方法は、水入りの鍋を重しにするやり方が一押し! 肉を返すまで放っておけばよく、焼きムラも少ない。焼き始めるとまもなく出てくる脂は、パチパチはねるので拭き取ります。

4肉を返す

水入りの鍋とアルミ箔をはずし、肉を返す。そのまま5~6分焼いて取り出す。

肉を返す
アルミ箔を取ったときに、身側の周囲が少し白っぽくなっているくらい、皮側のほうを長めに焼いて返します。

5たれをくわえる

④のフライパンにたれの材料を入れ、少し煮詰める。鶏肉を戻してたれをからめ、取り出す。粗熱が取れたら、縦半分にして幅2cmほどのそぎ切りにする。

6仕上げ

器にご飯を盛り、海苔を散らして、鶏肉といんげんを盛る。フライパンのたれをかけ、粉山椒をふる。

完成

教える人

田口成子 料理研究家

田口成子 料理研究家

料理学校講師から料理研究家として独立し、懐石料理店で日本料理、イタリアでマンマの味、インド婦人の下でカレー料理など、各国の料理を精力的に学ぶ。その好奇心はとどまるところを知らず、家庭菜園を10年間行なって野菜を研究するほか、魚への興味が高じて『おさかなマイスター』を取得。現在は、食育にも取り組んでいる。

この記事は『技あり!dancyuどんぶり』に掲載したものです。

技あり!dancyuどんぶり
技あり!dancyuどんぶり
A4変型判(88頁)
2019年10月29日発売/880円(税込)

文:遠田敬子 写真:白根正治