煎茶をすり鉢ですることでお茶の香りを引き出し、米油と合わせてから生地に混ぜることで煎茶がよくなじんだ生地が楽しめます。新茶のフレッシュ感と旨味が楽しめるお菓子を、菓子研究家の本間節子さんに教えてもらいました。
煎茶は色が変わりやすいので、冷蔵庫で休ませる間アルミホイルをかけておくと、変色しません。光に当てないほうがきれいな色が保てます。
★ 煎茶スポンジ生地 | |
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・ 煎茶の茶葉 | 8g(蒸し製玉緑茶または深蒸し煎茶) |
・ 米油 | 30g |
・ レモン汁 | 小さじ1/3 |
・ 卵黄 | 3個分 |
・ グラニュー糖 | 30g(またはビートグラニュー糖) |
・ メレンゲ | |
├ 卵白 | 3個分 |
└ グラニュー糖 | 50g(下準備) |
・ 薄力粉 | 40g |
ホワイトチョコレート | 40g |
生クリーム | 200ml |
・天板を2枚重ね、オーブンペーパーを敷く。
・オーブンを190℃に予熱する。
・生クリームを泡立てておく。
茶葉はすり鉢で細かくする。小ボウルに米油を入れ、茶葉を加え、レモン汁も入れて混ぜる。
別のボウルに卵黄とグラニュー糖を入れ、ハンドミキサーで筋がしっかりつくくらいまで泡立てる。
ボウルに卵白とグラニュー糖を入れ、角が立つまで泡立てる。
③を④に加え、薄力粉をふるいながら入れ、泡立て器で大きくすくい上げながら混ぜる。
粉気がなくなったら①を加え、ゴムベラでさっくりとムラなく混ぜる。
天板に流し入れてカードでならし、190℃のオーブンで12分ほど焼く。焼き上がったら台に取り出し、表面をアルミホイルで覆って冷ます。
チョコレートを耐熱ボウルに入れて湯煎で溶かし、生クリームを4回に分けて加え、よく混ぜる。冷蔵庫で冷やし、泡立て器で8分立てにする。
⑦が冷めたら裏返してオーブンペーパーをはがし、ラップをのせて元に返す。⑧のクリームを塗り、ラップを持ち上げながら巻く。
ラップで包み、さらにアルミホイルで覆い、冷蔵庫で30分ほど休ませる。アルミホイルとラップを取って切り分け、器に盛る。
自宅での少人数制のお菓子教室「at elier h」(アトリエ・エイチ)主宰。日本茶インストラクター。洋菓子店勤務、お菓子教室通いなどを経て独立。季節感と素材の味を大切にした、毎日食べても飽きない、普段使いのお菓子を提案。お菓子に合う飲み物、お茶にも造詣が深く、日本茶イベントや講習会などで幅広く活躍。
この記事は四季dancyu 2023 春に掲載したものです。
文:松原京子 写真:木村 拓