玉ねぎの甘味をしっかりと引き出し、パルミジャーノの底や側面のかたい部分と煮て旨味を加えることで、とても複雑でコク深いスープに仕上がります。食文化研究家の北村光世さんに、パルミジャーノを使ったお惣菜レシピを教えてもらいました。
スープストックを使っているわけでもないのに、バターたっぷりのオニオングラタン・スープより、複雑で深い旨味。しかも、味わいやあと味はぐっと軽やか。
まさに、だしとしてのパルミジャーノの本領が発揮されるスープだ。端っこのほうの残り物のチーズでこんなにおいしいスープがつくれるとは!
パルミジャーノ・レッジャーノ | 8~12個(底や側面のかたい部分1~1.5cm角) |
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玉ねぎ | 大2個 |
オリーブオイル | 大さじ3 |
塩 | 小さじ約1/2 |
胡椒 | 少々 |
水 | 6カップ |
玉ねぎは皮をむいて縦に半分に切り、さらに縦に薄切りにする。
シチュー鍋か深めのフライパンなど底の平たい鍋に、オリーブオイルと玉ねぎを入れ、塩を加えて混ぜ、蓋をして弱火にかける。
4分ほどして、玉ねぎがしんなりしてきたら、炒める。ときどき混ぜながら飴色になるまでゆっくり炒め、ボウルなどに取り出す。
③の鍋に水を入れ、底や側面についた旨味をこそげ取りながら煮立てる。
③の玉ねぎを戻し、5~10分煮て、塩(分量外)、胡椒で味をととのえる。
パルミジャーノを加えてさらに煮、チーズがとろっとしてきたら完成。
京都生まれ。アメリカ留学後、青山学院大学で長年教鞭をとる。30年以上にわたって地中海地域をはじめとする世界各国を旅し、あるいは生活しながら、風土ありきの食文化や料理を研究。また、イタリア・パルマの郊外に拠点をもち、イタリアと日本の文化交流にも力を注ぎ続けている。
※この記事の内容はプレジデントムック技あり!dancyu「チーズ」に掲載したものです。
文:遠藤綾子 写真:浜村多恵