いちごの酸味と、ホワイトチョコの甘味のバランスが美味しいデザートです。キウイ、ぶどう、柿など、いちご以外のフルーツを使っても美味。お茶の時間はもちろん、お酒と合わせても素敵な菓子レシピを、菓子研究家の田中博子さんに教えてもらいました。
タルト生地はタルト型に敷き込まず、セルクルで抜くだけだから簡単。
から焼きしたタルトを、ホワイトチョコでつくったクリームでデコレーションすれば、それだけで華やかです。
ホワイトチョコクリームは最初はハンドブレンダーで、仕上げにハンドミキサーで空気を入れることでふわっとしながらもコクのある食感のクリームになります。
製菓用ホワイトチョコレート | 50g(タブレット) |
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生クリーム | 200ml(乳脂肪分35%) |
★ タルト生地 | |
・ 薄力粉 | 50g |
・ 粉糖 | 15g |
・ 塩 | ひとつまみ |
・ バター | 35g(食塩不使用) |
いちご | 適量 |
レモンの皮 | 少々 |
縦長の容器にチョコレートを入れておく。生クリームを鍋に入れて沸騰させ、チョコレートの上から一気に注ぎ入れ、ハンドブレンダ ーで撹拌する。
容器ごと氷水につけて素早く冷やし、バットに移してラップをぴったりと張りつけ、保冷剤をのせ、冷蔵庫でできれば8時間以上冷やす。
ボウルに薄力粉、粉糖、塩を入れ、バターを小さく切って加え、バターを手でつぶしながら粉類と混ぜる。
全体がしっとりしたらひとまとめにし、大きめのオーブンペーパーに挟んで直径15cmくらいになるように麺棒でのばす。
セルクルで抜き、余った生地は中の生地に重ねてなじませる。
セルクルをはめたまま、オーブンペーパーごと天板の上にスライドさせる。170℃のオーブンで15~20分、香ばしい焼き色がつくまで焼き、冷ます。
②の冷えたクリームをボウルに移し、ハンドミキサーで跡がつくようになるまで泡立てる。絞れる固さになるまで様子を見ながら泡立てる。
⑦を星形口金をつけた絞り袋に入れ、セルクルをはずしたタルト生地に絞り出し、冷蔵庫で20分以上冷やす。いちごを飾り、レモンの皮をすりおろす。
調理製菓師専門学校を卒業後、洋菓子店の勤務を経て、22歳で念願の藤野真紀子氏の助手になる。妥協せずおいしさと美しさを追求する姿勢に触発され、5年後に渡仏。ジャムで有名なアルザス地方の「メゾン・フェルベール」に勤務。帰国後、2011年からフランス菓子とジャムを専門としたお菓子教室「クレアパ」を主宰。数年間のオーストラリア生活を挟み、現在は地元・九州の佐世保で活動中。
※この記事の内容は、『四季dancyu 2022冬』に掲載したものです。
文:松原京子 撮影:木村 拓