藤井恵さんの今宵の酒と季節のおつまみ
にんにく香る"あんこうの煮込み"

にんにく香る"あんこうの煮込み"

旬のあんこうを、もつ煮込みに。しっかりした味付けで酒を呼ぶ一品です。身、皮、骨の周りなど、部位による味の違いにハマります!自他ともに認める大の酒好きの料理研究家、藤井恵さんに、旬の食材を取り入れた体に負担のないおつまみレシピを教えてもらいました。

“あんこうの煮込み”のつくり方

スーパーや鮮魚店であんこうが手に入ると必ずつくります。
コツは、火の通りが早い身の部分だけ後から煮ること。
部位ごとに味わいが異なりますが、私が特に好きなのは皮。コラーゲンたっぷりでプルプルの食感が最高!

お酒夜話① 藤井さん好みの日本酒

日本酒のなかでも加熱処理していない「生酒」を冷やして呑むのが好き。香味がフレッシュで、酵母の影響なのか、呑んだ翌日の体調もいい気がします。アルコール度数が14%程度で、味も香りもきれいな原酒タイプも最近のお気に入り。

日本酒
日本酒

材料材料 (4人分)

あんこう400g(切り身)
大根3cm
にんじん1/3本
ごぼう1/3本
だし1カップ
A
・ にんにく小さじ1(すりおろす)
・ 生姜小さじ1(すりおろす)
・ 酒大さじ3
・ 醤油大さじ3
・ みりん大さじ2
・ 砂糖大さじ1
七味唐辛子適量

1野菜類をカットする

大根、にんじんは皮をむいて1.5cm角に切る。ごぼうはよく洗い、厚さ1.5cmの輪切りにする。

2あんこうをゆでる

鍋にたっぷりの湯を沸かし、あんこうを入れ、色が変わって身がプリッとするまでゆでる。水にとって洗い、ザルにあげて水気をきる。あんこうの身は一口大に切り、そのほかの部位は大きければ食べやすく切る。

あんこうをゆでる

3根菜を煮る

鍋にだし、①の根菜を入れて火にかけ、煮立ったら中火にして5分ほど煮る。

4あんこうを加えて煮る

③にA、あんこうの身以外の部位を加え、落とし蓋をして15分ほど煮る。あんこうの身も加えてさらに15分ほど煮る。器に盛り、唐辛子をふる。

あんこうを加えて煮る
完成

教える人

藤井恵 料理研究家

藤井恵 料理研究家

料理研究家。生粋の呑んべえで日々、晩酌を欠かしたことはなく、休肝日はほぼゼロ。とはいえ、管理栄養士としての知識とこれまでの経験を生かし、ヘルシーでおいしいつまみレシピを雑誌や書籍、テレビなどで紹介している。酒好きにお薦めの著書は『居酒屋ふじ井』(永岡書店)、『世界一美味しい!やせつまみの本』(主婦と生活社)など多数。趣味は居酒屋巡りと温泉。最近では長野の別荘で、地物の食材でつまみをつくり、信州の地酒を味わうのが至福の時間。

※この記事は『四季dancyu 2022 冬』に掲載したものです。

四季dancyu2022冬
四季dancyu2022冬
A4変型判(120頁)
2022年12月13日発売/1,100円(税込み)

文:佐々木香織 写真:ローラン麻奈

佐々木 香織

佐々木 香織 (ライター)

福島出身の父と宮城出身の母から生まれ、東北の血が流れる初老の編集ライター。墨田区在住。食べることと飲むことが好き。お酒は何でも飲むが、とくに日本酒と焼酎ラヴァー。おもな仕事は新聞やウェブでの連載、雑誌や書籍の編集・取材・執筆。テーマは食べもの、お酒、着物など。