荻野恭子さんの手づくり調味料レシピ
生地からつくる、大根がたっぷり入った"包子(パオズ)"

生地からつくる、大根がたっぷり入った"包子(パオズ)"

包子は中国の点心の一種です。生地からてづくりの、包子はふんわりとした食べ心地がたまりません。餡には大根をたっぷり入れて、軽やかに仕上げます。料理研究家の荻野恭子さんから、日々役立つ調味料を習いました。

“包子”のつくり方

ふっくら艶のある発酵生地で、大根入りの優しい肉餡を包む包子。
移動住居のゲルを模した包み方は難しいけれど慣れると楽しい。
甘味のある生地とジューシーな餡は相性抜群。蒸したての熱々を頬張って。

材料材料 (14個分)

★ 生地
・ 薄力粉200g
・ 強力粉100g
・ ドライイースト小さじ1
・ ぬるま湯約180ml
・ 砂糖大さじ2
・ ラード大さじ1/2
★ 餡
・ 豚挽き肉100g
・ 豚バラ肉100g(薄切り)
・ 大根150g(粗みじん)
・ 長ねぎ1/4本分(みじん切り)
・ 塩ひとつまみ
・ 酒大さじ1
・ 醤油大さじ1
・ 砂糖大さじ1
・ XO醤大さじ2
打ち粉適量

*クッキングペーパーを6cm角に切り、14枚用意する。

1ドライイーストを発酵させる

ボウルにドライイースト、砂糖、ぬるま湯を入れて混ぜる。室温に15~20分置くとモコモコと発酵してくる。

ドライイーストを発酵させる

2粉を混ぜる

大きなボウルに2種類の粉を入れてゴムベラで混ぜ、①を加えて水分を行き渡らせるように混ぜる。

3生地を休ませる

手で押しながらこね、しっとりと柔らかくなってきたらラードを加える。生地をボウルに優しくたたきつけながらこね、ひとまとまりになったら生地を内側へたたむようにして丸め、ラップをかけて30分以上休ませる。

生地を休ませる
生地を休ませる

4大根をゆでる

鍋に大根と水3/4カップを入れて中火にかけ、水気がなくなるまでゆで、粗熱を取る。

5餡をつくる

バラ肉を包丁で細かくたたいて挽き肉と合わせ、塩を加えてよく練ったら酒、醤油、砂糖を加えてよく混ぜ、XO醤、ねぎ、④の大根を混ぜる。14等分にして軽く丸めておく。

餡をつくる

6生地をカットする

休ませた後の生地は2倍以上に膨らんでいる。まな板にたっぷりと打ち粉をふって生地を取り出し、棒状にのばしながらガスを抜き、14等分に切り分ける。

生地をカットする

7生地を丸める

⑥の生地を一つ一つ丸める。両手で持って、生地をピンと張りながら、持った端を内側に押し込むようにして丸めるとよい。これも練る作業になる。すべて丸め、すぐに使わない分はボウルの中に入れておく。

生地を丸める

8餡を詰める

⑦で丸めた生地を直径10~12cmほどにのばし、中心に⑤の餡を一つ分のせる。生地の端を指でつまみ、時計と逆方向に回しながらひだを寄せていき、最後をしっかりつまんでとじる。クッキングペーパーにのせ、蒸籠に並べる。残りの生地と餡も同様に。蒸す際に膨らむので、包子同士は少し間隔をあける。

餡を詰める
餡を詰める

9蒸す

蒸気の上がった蒸し器で、中火で12~13分蒸す。

蒸す
完成

教える人

料理研究家 荻野恭子

料理研究家 荻野恭子

料理研究家。世界中を旅しながら現地の家庭やレストランで料理を習い、食文化を研究するのがライフワーク。これまでに訪れた国は65カ国以上。特に“塩”は長年追いかけ続けているテーマの一つで、近著に『塩ひとつまみ それだけでおいしく』(女子栄養大学出版部)がある。ほかに『手づくり調味料のある暮らし』(暮しの手帖社)など著書多数。自宅で料理教室「サロン・ド・キュイジーヌ」を主宰。

※この記事の内容は、『四季dancyu 2022秋』に掲載したものです。

四季dancyu 2022秋
四季dancyu 2022秋
いつもの食卓をちょっと格上げ

A4変型判(120頁)
ISBN:9784833481502
2022年9月12日発売/1,100円(税込)

文:鹿野真砂美 撮影:伊藤徹也

鹿野 真砂美

鹿野 真砂美 (ライター)

1969年東京下町生まれ。酒と食を中心に執筆するフリーライター。かつて「dancyu」本誌の編集部にも6年ほど在籍。現在は雑誌のほか、シェフや料理研究家のレシピ本の編集、執筆に携わる。料理は食べることと同じくらい、つくるのも好き。江戸前の海苔漁師だった祖父と料理上手な祖母、小料理屋を営んでいた両親のもと大きく育てられ、今は肉シェフと呼ばれるオットに肥育されながら、まだまだすくすく成長中。