包子は中国の点心の一種です。生地からてづくりの、包子はふんわりとした食べ心地がたまりません。餡には大根をたっぷり入れて、軽やかに仕上げます。料理研究家の荻野恭子さんから、日々役立つ調味料を習いました。
ふっくら艶のある発酵生地で、大根入りの優しい肉餡を包む包子。
移動住居のゲルを模した包み方は難しいけれど慣れると楽しい。
甘味のある生地とジューシーな餡は相性抜群。蒸したての熱々を頬張って。
★ 生地 | |
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・ 薄力粉 | 200g |
・ 強力粉 | 100g |
・ ドライイースト | 小さじ1 |
・ ぬるま湯 | 約180ml |
・ 砂糖 | 大さじ2 |
・ ラード | 大さじ1/2 |
★ 餡 | |
・ 豚挽き肉 | 100g |
・ 豚バラ肉 | 100g(薄切り) |
・ 大根 | 150g(粗みじん) |
・ 長ねぎ | 1/4本分(みじん切り) |
・ 塩 | ひとつまみ |
・ 酒 | 大さじ1 |
・ 醤油 | 大さじ1 |
・ 砂糖 | 大さじ1 |
・ XO醤 | 大さじ2 |
打ち粉 | 適量 |
*クッキングペーパーを6cm角に切り、14枚用意する。
ボウルにドライイースト、砂糖、ぬるま湯を入れて混ぜる。室温に15~20分置くとモコモコと発酵してくる。
大きなボウルに2種類の粉を入れてゴムベラで混ぜ、①を加えて水分を行き渡らせるように混ぜる。
手で押しながらこね、しっとりと柔らかくなってきたらラードを加える。生地をボウルに優しくたたきつけながらこね、ひとまとまりになったら生地を内側へたたむようにして丸め、ラップをかけて30分以上休ませる。
鍋に大根と水3/4カップを入れて中火にかけ、水気がなくなるまでゆで、粗熱を取る。
バラ肉を包丁で細かくたたいて挽き肉と合わせ、塩を加えてよく練ったら酒、醤油、砂糖を加えてよく混ぜ、XO醤、ねぎ、④の大根を混ぜる。14等分にして軽く丸めておく。
休ませた後の生地は2倍以上に膨らんでいる。まな板にたっぷりと打ち粉をふって生地を取り出し、棒状にのばしながらガスを抜き、14等分に切り分ける。
⑥の生地を一つ一つ丸める。両手で持って、生地をピンと張りながら、持った端を内側に押し込むようにして丸めるとよい。これも練る作業になる。すべて丸め、すぐに使わない分はボウルの中に入れておく。
⑦で丸めた生地を直径10~12cmほどにのばし、中心に⑤の餡を一つ分のせる。生地の端を指でつまみ、時計と逆方向に回しながらひだを寄せていき、最後をしっかりつまんでとじる。クッキングペーパーにのせ、蒸籠に並べる。残りの生地と餡も同様に。蒸す際に膨らむので、包子同士は少し間隔をあける。
蒸気の上がった蒸し器で、中火で12~13分蒸す。
料理研究家。世界中を旅しながら現地の家庭やレストランで料理を習い、食文化を研究するのがライフワーク。これまでに訪れた国は65カ国以上。特に“塩”は長年追いかけ続けているテーマの一つで、近著に『塩ひとつまみ それだけでおいしく』(女子栄養大学出版部)がある。ほかに『手づくり調味料のある暮らし』(暮しの手帖社)など著書多数。自宅で料理教室「サロン・ド・キュイジーヌ」を主宰。
※この記事の内容は、『四季dancyu 2022秋』に掲載したものです。
文:鹿野真砂美 撮影:伊藤徹也