ブリックは、チュニジアで人気の温かい前菜です。春巻きの皮で卵を包みパリッと揚げた一品。ライムなどの酸味のある果汁をかけて、爽やかさをアクセントとして加えるのがお薦め。料理研究家の枝元なほみさんに、たまごの世界が広がる「揚げたまご」レシピを教えてもらいました。
卵とわけぎ、トマトソースと一緒に包んで揚げることで、春巻きの皮にナイフを入れた瞬間、絶妙なソースに変身します。
卵 | 好みの数 |
---|---|
春巻きの皮 | 適量 |
トマトソース | 適量(市販品) |
わけぎ | 適量(斜め切り) |
揚げ油 | 適量 |
★ 〈付け合わせ〉 | |
・ イタリアンパセリ、ライムなど | 適量 |
卵は常温に戻し、小さな器に割り入れておく。直径の広いフライパン(30cmくらい)に深さ2cmくらいまで油を入れ、170℃に熱する。
少しくぼみのある皿に春巻きの皮を広げ、中央に卵を入れる。白身の上にトマトソースをのせ、上にわけぎをのせる。トマトソースの水分が皮から漏れてくると油跳ねしやすい。必ず白身の上にのせ、わけぎで蓋をして、皮に直接くっつかない工夫を!
三角形に折りたたみ、端をつまんで皿から滑らせるようにして、急いで油に入れる。春巻きの皮に卵を入れたら、時間を置かずに一気に揚げたい。こんろの近くに材料を揃えておこう。
菜箸で、春巻きの皮の縁を軽く押さえてくっつけながら揚げる。レードルなどで油を上から回しかける。
色づいてきたら裏返し、もう少し揚げて取り出し、油をきる。卵がとろりとするように、油に入れてから2分以内で引き上げたい。長く揚げると皮も硬くなる。カリッと揚がった皮に卵をつけながら食べるとおいしい。
料理研究家。目の前に向かい合うべき素材があれば、味の記憶と経験をもとに、おいしく&楽しく、即興でレシピを進化させてしまう。一般社団法人「チームむかご」代表。
この記事はdancyu2019年10月号に掲載したものです。
文:岡村理恵 写真:宮濱祐美子