dancyu本誌から
つまみの細道その2"賽螃蟹(サイパンシェ)"

つまみの細道その2"賽螃蟹(サイパンシェ)"

創刊号からのdancyuの愛読者の、漫画家のラズウェル細木さん。2023年dancyu本誌6月号漫画特集号では、dancyuの30数年分のレシピの中から、ラズウェルさんが選ぶ酒のつまみに特化したレシピのベスト5を選出し、漫画を描いていただきました。本誌に掲載した漫画の詳しいレシピがこちらです。2つ目はねっとりとした食感がたまらない賽螃蟹(サイパンシェ)です。

“賽螃蟹(サイパンシェ)”のつくり方

蟹は入らずとも、蟹より旨い!?というなんとも不思議な一皿。ねっとりとした食感の卵白と、魚介の旨味が合わさり極上の味わいだ。
東京・神泉の中華料理店「文琳」(現在閉店)河田吉功シェフのレシピです。

材料材料 (つくりやすい分量)

卵白4個分
卵黄1個分
白身魚*50g
干し貝柱2個分(水で戻してほぐす)
A
・ 酒小さじ1
・ 塩1つまみ
片栗粉小さじ1/2
B
・ 片栗粉小さじ1/2(少量の水で溶く)
・ 塩少々
胡麻油適量(白)

*今回は銀ダラを使用。スズキやイシモチなど好みのものでよい。

1白身魚の下準備をする

白身魚はせん切りにする。細かく切り揃えると、より蟹モドキの味わいになる。卵白少量とAを加え、指でもむようにしてなじませる。片栗粉をまぶし、さらに指でもむ。魚の下ごしらえが完了。

2白身魚を油通しする

鍋に胡麻油を140〜150℃に低めに熱し、魚をくぐらせて油通しをする。

3卵白に調味料と具を合わせる

ボウルに残りの卵白を入れて軽く混ぜ、B、貝柱、2の白身魚を投入。よく混ぜ合わせる。

4卵白を焼く

鍋に胡麻油適量をよく熱し、3を流し入れる。卵白を鍋肌に回すようにして広げ、軽く焼け目がついた部分をこそげ取る。半熟程度に火が通ったら、ふんわりと丸くまとめる。焼け目と半熟がまじり合っているのが旨さの秘訣。器に盛り、中央に卵黄をのせる。

完成

撮影:伊藤菜々子