クルミの香ばしさや甘味と鶏肉の旨味が好相性の一品です。驚くほど多彩な味わいを持っているトルコ料理をユーラシア大陸の料理の研究をライフワークとする荻野恭子さんに教えて貰いました。
チェルケズはトルコの隣国ジョージアにある地方の名前で、クルミの産地。すったクルミと鶏肉のゆで汁を吸わせたパンの衣で鶏肉を和えるというおもしろい組み合わせ。やさしい食感と香ばしさがクセになります。そのままでも、ディップにしても。
鶏手羽元 | 4本(*) |
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水 | 600ml |
塩 | 小さじ1 |
胡椒 | 適量 |
クルミ | 100g |
食パン | 1枚(8枚切り) |
玉ねぎ | 大さじ2(みじん切り) |
にんにく | 1片分(すりおろす) |
チリペッパー | 小さじ1/2(粗挽き) |
オリーブオイル | 大さじ2 |
イタリアンパセリ | 適量 |
*鶏肉は骨からスープに味が出るので手羽元を使ったが、ほかの部位でもよい。むね肉なら1/2枚が目安。
鍋に水と鶏肉、塩の半量と胡椒少々を入れて中火にかけ、沸いたらアクを引きながら15分ほどゆでる。 ゆで上がったら鶏肉を取り出し、粗熱を取る。スープは後で使うのでとっておく。
1の鶏肉の骨をはずして細かく裂き、残りの塩と胡椒少々をまぶす。
食パンを細かくちぎってボウルに入れ、1でとっておいたスープをひたひたに回しかけ、ふやかしておく。スープは様子を見ながら、全部入れなくてもよい。
すり鉢にクルミを入れ、はじめはすりこ木でトントンとたたくように、細かくなってきたらしっかりとすりつぶしてペースト状にする。フードプロセッサーを使ってもよい。途中、細かくなったクルミを飾り用に少量、取り分けておく。
4のすり鉢に2の鶏肉、3のパン、玉ねぎ、にんにくを加えてよく混ぜる。味をみて、足りなければ塩(分量外)で調える。
5を器に盛り、4で取り分けたクルミ、チリペッパーをふりかける。オリーブオイルを回しかけ、イタリアンパセリを添える。
おぎの・きょうこ●料理研究家。栄養士。世界65カ国以上を訪れて家庭料理を学び、食文化を研究している。料理教室「サロン・ド・キュイジーヌ」主宰。『家庭で作れるトルコ料理』(河出書房新社)、『塩ひとつまみ それだけでおいしく』(女子栄養大学出版部)など著書多数。
※この記事の内容は、四季dancyu「春のレシピ」に掲載したものです。
文:鹿野真砂美 撮影:宗田育子