トルコの家庭料理
いんげんのオリーブオイル煮"ゼィティンヤールターゼ ファスリエ"

いんげんのオリーブオイル煮"ゼィティンヤールターゼ ファスリエ"

いんげんをクタクタになるまで煮込んだ、じんわりと美味しさが広がる滋味深い冷菜です。驚くほど多彩な味わいを持っているトルコ料理をユーラシア大陸の料理の研究をライフワークとする荻野恭子さんに教えて貰いました。

“ゼィティンヤールターゼ ファスリエ”のつくり方

ゼィティンヤールは、野菜をたっぷりのオリーブオイルで煮た冷菜のこと。ターゼファスリエはさや付きのいんげん。丸ごと、くたくたに柔らかく煮えたいんげんの滋味深さに唸ります。煮汁ごとたっぷり味わって。

材料材料 (4人分)

さやいんげん150g(筋を取る)
トマト1個分(角切り)
玉ねぎ1/4個分(粗みじん)
A
・ 塩小さじ1
・ 砂糖少々
・ チリペッパー少々
50ml
オリーブオイル50ml
ディル適量
レモン適量(くし形切り)

1火にかける

フライパンか平鍋にオリーブオイルをひいて弱火にかけ、玉ねぎを敷く。その上にいんげんを長いまま並べ、トマトをのせる。

2蒸し煮にする

1の上にAをふりかけて水を入れ、蓋をして蒸し煮にする。いんげんがくたっと柔らかく煮えたら全体を軽く和えて完成。容器に移し、冷蔵庫で冷やしてから器に盛り、ディルとレモンを添える。

蒸し煮にする
フライパンにすべての材料を重ねて蒸し煮にするだけ。ほんの少し砂糖を入れると、淡白な野菜料理にコクがプラスされる。
完成

教える人

荻野恭子

荻野恭子

おぎの・きょうこ●料理研究家。栄養士。世界65カ国以上を訪れて家庭料理を学び、食文化を研究している。料理教室「サロン・ド・キュイジーヌ」主宰。『家庭で作れるトルコ料理』(河出書房新社)、『塩ひとつまみ それだけでおいしく』(女子栄養大学出版部)など著書多数。

※この記事の内容は、四季dancyu「春のレシピ」に掲載したものです。

四季dancyu 春のレシピ
四季dancyu 春のレシピ
A4変型 判(120頁)
2022年3月15日発売/1,100円(税込)

文:鹿野真砂美 撮影:宗田育子

鹿野 真砂美

鹿野 真砂美 (ライター)

1969年東京下町生まれ。酒と食を中心に執筆するフリーライター。かつて「dancyu」本誌の編集部にも6年ほど在籍。現在は雑誌のほか、シェフや料理研究家のレシピ本の編集、執筆に携わる。料理は食べることと同じくらい、つくるのも好き。江戸前の海苔漁師だった祖父と料理上手な祖母、小料理屋を営んでいた両親のもと大きく育てられ、今は肉シェフと呼ばれるオットに肥育されながら、まだまだすくすく成長中。