いんげんをクタクタになるまで煮込んだ、じんわりと美味しさが広がる滋味深い冷菜です。驚くほど多彩な味わいを持っているトルコ料理をユーラシア大陸の料理の研究をライフワークとする荻野恭子さんに教えて貰いました。
ゼィティンヤールは、野菜をたっぷりのオリーブオイルで煮た冷菜のこと。ターゼファスリエはさや付きのいんげん。丸ごと、くたくたに柔らかく煮えたいんげんの滋味深さに唸ります。煮汁ごとたっぷり味わって。
さやいんげん | 150g(筋を取る) |
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トマト | 1個分(角切り) |
玉ねぎ | 1/4個分(粗みじん) |
A | |
・ 塩 | 小さじ1 |
・ 砂糖 | 少々 |
・ チリペッパー | 少々 |
水 | 50ml |
オリーブオイル | 50ml |
ディル | 適量 |
レモン | 適量(くし形切り) |
フライパンか平鍋にオリーブオイルをひいて弱火にかけ、玉ねぎを敷く。その上にいんげんを長いまま並べ、トマトをのせる。
1の上にAをふりかけて水を入れ、蓋をして蒸し煮にする。いんげんがくたっと柔らかく煮えたら全体を軽く和えて完成。容器に移し、冷蔵庫で冷やしてから器に盛り、ディルとレモンを添える。
おぎの・きょうこ●料理研究家。栄養士。世界65カ国以上を訪れて家庭料理を学び、食文化を研究している。料理教室「サロン・ド・キュイジーヌ」主宰。『家庭で作れるトルコ料理』(河出書房新社)、『塩ひとつまみ それだけでおいしく』(女子栄養大学出版部)など著書多数。
※この記事の内容は、四季dancyu「春のレシピ」に掲載したものです。
文:鹿野真砂美 撮影:宗田育子