季節の「引き算」料理
ボリューム満点の王道おかず"新じゃがと鶏肉の甘辛煮"

ボリューム満点の王道おかず"新じゃがと鶏肉の甘辛煮"

香りのいい皮ごと料理は新じゃがならでは。生姜の香りをきかせること、鶏肉は旨味の多いもも肉を使うことがポイント。食べごたえも十分なボリュームおかずです。塩味をつくる塩、醤油、味噌の3つを軸に、余分な調味料を省いた「これで決まり」の引き算料理を料理研究家の大庭英子さんに教えてもらいました。

“新じゃがと鶏肉の甘辛煮”のつくり方

春から初夏限定の新じゃがは、採れたてのものを貯蔵せずに出荷します。だからみずみずしくて新鮮な香りが最大の魅力。大、小、2サイズあります。

材料材料 (2~3人分)

新じゃがいも小10~12個(500g)
鶏もも肉大1枚(350g)
生姜小1片
赤唐辛子1本
サラダ油大さじ2
大さじ3
2/3~1カップ
みりん大さじ2
砂糖大さじ1
醤油大さじ3~4

1じゃがいもの下ごしらえ

じゃがいもは皮のままたわしで洗い、味がしみやすいようにフォークで数回刺す。

じゃがいもの下ごしらえ
中までしっかりと味がしみ込むように、全体をフォークで刺して穴をあけてから煮るのがポイント。5回、20ヶ所ほどが目安。

2鶏をカットする

鶏肉は3~4cm四方に切る。生姜は皮をむいて薄切りにする。皮はとっておく。

3じゃがいもを炒める

フライパンにサラダ油を熱してじゃがいもを入れ、中火で5~6分、水分をとばすように炒めて取り出す。

4炒め合わせる

続けて鶏肉を入れて強火で全体に焼き目がつくまで炒め、じゃがいもを戻し入れて炒め合わせる。

5煮る

酒をふり、水、みりん、砂糖、生姜、生姜の皮、赤唐辛子を加え、煮立ってきたら蓋をして弱火で10分ほど煮る。

6仕上げ

醤油を加えて混ぜ、蓋をしてさらに10~15分煮る。

完成

教える人

大庭英子 料理研究家

身近な食材を使い、特別な調味料を使うことなくつくるシンプルな料理は、圧倒的においしいと定評がある。和洋中を問わず、多くのカテゴリーのメニューを提案。その斬新なアイデアには目をみはるものがある。

※この記事の内容は、四季dancyu「春のレシピ」に掲載したものです。

四季dancyu 春のレシピ
四季dancyu 春のレシピ
A4変型 判(120頁)
2022年3月15日発売/1,100円(税込)

文:中村裕子 写真:竹内章雄

中村 裕子

中村 裕子 (編集者)

沖縄県・石垣島在住。島ではカレー屋のおばちゃん(石垣島「中村屋」オーナー)、東京では料理本の編集者。二足の草鞋を履くこと、早8年。料理名を聞いたら誰もが味を思い浮かべられるような、定番の料理に魅力を感じ、「基本の料理」のページをつくり続けている。手がけた本やページのヘビーユーザーでもあり、友人とのホームパーティメニューには事欠かない。美味しくビールを飲むために、朝夕のウオーキング(犬の散歩)に力を入れている。