季節の「引き算」料理
ホクホク食感がたまらない"里芋の胡麻味噌煮"

ホクホク食感がたまらない"里芋の胡麻味噌煮"

誰もが好むテッパンの組み合わせの味噌と胡麻に、里芋は相性抜群。ホクホクねっとりした里芋とその抜群のコクがからみ、こっくりとした仕上がりです。塩味をつくる塩、醤油、味噌の3つを軸に、余分な調味料を省いた「これで決まり」の引き算料理を料理研究家の大庭英子さんに教えてもらいました。

“里芋の胡麻味噌煮”のつくり方

味噌と胡麻、誰もが好きな二つの旨味が合体。最強のコクが里芋を包み込むからだしいらず。

材料材料 (2~3人分)

里芋12個(皮をむいて正味250g)
里芋用の塩大さじ1
1と1/3カップ
みりん大さじ2
砂糖大さじ1
味噌大さじ2(粒のないもの)
白すり胡麻大さじ2

1里芋の下準備

里芋は皮のまま洗って水気をきり、上下を切り落として縦に皮をむく。

里芋の下準備
里芋は上下を切り落とし、上から六角形になるように皮をむいていきます。面が多くなることで煮くずれしにくく、また盛りつけたときの見栄えがよくなります。

2里芋のぬめりを取る

ボウルに入れて塩をふり、手でもんで水で洗い、ぬめりを取ってザルにあげる。

里芋のぬめりを取る
ボウルに里芋を入れて塩をふり、手で全体を混ぜながらもむと表面のぬめりが取れ、煮たときに味がしみやすくなります。

3煮る

直径18cmぐらいの鍋に里芋を入れ、水を入れて中火にかけ、煮立ってきたら、みりん、砂糖を加え、味噌を溶き入れる。

4仕上げる

蓋をして弱火で15分ほど、竹串を刺してスーッと通ったら、胡麻を加えてひと煮する。

完成
秋になって肌寒くなってきたら食べたくなるのがホクホクねっとりの里芋。シンプルながら季節のごちそう感たっぷり。おもてなしにも喜ばれます。

教える人

大庭英子 料理研究家

身近な食材を使い、特別な調味料を使うことなくつくるシンプルな料理は、圧倒的においしいと定評がある。和洋中を問わず、多くのカテゴリーのメニューを提案。その斬新なアイデアには目をみはるものがある。

※この記事の内容は、四季dancyu 「秋のレシピ」に掲載したものです。

四季dancyu 秋のレシピ
四季dancyu 秋のレシピ
A4変型判(120頁)
ISBN:9784833480536
2021年09月13日発売/1,100円(税込)

文:中村裕子 写真:竹内章雄

中村 裕子

中村 裕子 (編集者)

沖縄県・石垣島在住。島ではカレー屋のおばちゃん(石垣島「中村屋」オーナー)、東京では料理本の編集者。二足の草鞋を履くこと、早8年。料理名を聞いたら誰もが味を思い浮かべられるような、定番の料理に魅力を感じ、「基本の料理」のページをつくり続けている。手がけた本やページのヘビーユーザーでもあり、友人とのホームパーティメニューには事欠かない。美味しくビールを飲むために、朝夕のウオーキング(犬の散歩)に力を入れている。