さまざまなつくり方があるカルボナーラですが、生クリームを使わない、本場仕込みのつくり方をご紹介!パスタが主食のデザイナー・ハヤシコウさんに、パパっとつくれるシンプルなパスタを習いました。この週末のランチにつくってみませんか?ハヤシさんのパスタは、優しい味わいなので、お好みで調味してみてください。
日本でとても人気のある「カルボナーラ」は、レシピの生い立ちが色々あるのですが、一般的に伝統的なソースは「ペコリーノ・ロマーノ」「グアンチャーレ」「卵」「黒胡椒」と4つの食材をつかいます(豚頬肉を塩漬け加工したグアンチャーレは入手が難しいので今回のレシピではベーコンに)。
生クリームを入れる方がいますが、全卵を使うことで(白身の水分が加わり)固まりにくくなるので生クリームは不要です。温度が高くなるとソースが固まってくるので、実は手際がいちばん大事なポイントです。個人的には、卵の味を楽しむパスタだと思っているので、おいしい卵が手に入った時にはぜひつくって欲しい。
合わせるワインはカルボナーラの生まれた土地、ローマ近郊のものが似合う。黒胡椒やベーコンやグアンチャーレの味を想像すると軽やかな赤ワインも良さそうですが、卵の香りを消さない穏やかな白ワインで。味わいよりも昔話が先行するワインですが「エスト!エスト!エスト!ディ モンテフィアスコーネ」なんかと好相性です。
マルヴァジーア・ビアンカ種とトレッビアーノ種主体の白ワインで、シャープな酸がありながら香りが穏やか。スパイシーなものや、たまご料理と相性が良いので、おもわず「これだ」って3回頷くと思いますよ。
パスタ | 160g(モリサーナ 1.45mm) |
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ベーコン | 50g |
卵黄 | 1個 |
全卵 | 1個 |
グラナパダーノチーズ | 80g |
黒胡椒 | 適量 |
塩 | 9g |
鍋に3Lの湯を沸かし、塩とパスタを入れる。時々混ぜながら袋の表示通りゆでる。
ベーコンは拍子木切りにして、オリーブオイル(分量外)を敷いたフライパンで焼く。
大き目のボウルに、②のベーコンと卵黄、全卵、グラナパダーノチーズの半量と黒胡椒を入れ、よく混ぜる。
③のボウルにゆで上がったパスタを入れ混ぜ合わせる。
器に盛り、残りのグラナパダーノチーズをかけたら完成。
人呼んで“日本人初のイタリア人”。イタリアを愛し、イタリアに魅せられて早28年。トスカーナ州ルッカでレストランのキッチンを、ロンバルディア州ソンドリオでレストランのサービスを、マルケ州ウルビーノで美術学校で印刷技術と広告デザインを学び、現在はデザイナーとして活躍しながら、神奈川県・小田原のイタリア料理店「クインディチ」に立つ日もある。
撮影:青谷慶 構成:編集部