ローマの郷土料理“サルティンボッカ”をオープンサンドにアレンジ。バターソースを添えて、おしゃれなブルスケッタ仕立てに。重ねるだけでは終わらない、ガストロノミックな“肉サンド”秘蔵レシピ第3弾。東京・神楽坂にある大人気のビストロ「BOLT(ボルト)」のオーナーシェフの仲田高広さんが指南します。
“サルティンボッカ”といえば、ローマっ子御用達の肉料理。仔牛肉、セージ、生ハムでつくるのが本場流だが、ここでは日本でより手に入りやすく、肉質の柔らかさが似ている豚ヒレ肉で代用。レモンの酸味をきかせた爽やかなバターソースが、さっぱりとキレのあるおいしさを引き立てる。
豚フィレ肉 | 100g |
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セージ | 2枚 |
生ハム | 20g |
カンパーニュ | 2枚(1.5cm厚さ) |
強力粉 | 適量 |
塩 | 少々 |
A | |
・ ピュアオリーブオイル | 大さじ1 |
・ バター | 大さじ1(塩分不使用) |
B | |
・ 白ワイン | 大さじ2 |
・ 鶏ガラスープの素 | 小さじ1/3(顆粒) |
・ レモン汁 | 1/8個分 |
・ バター | 大さじ1(塩分不使用) |
バター | 小さじ2(塩分不使用) |
黒胡椒 | 適量 |
豚肉の両面に塩をふり、強力粉をはたく。
①の片面にセージをのせ、生ハムで全体を包むようにくるりと巻き、巻き終わった後も強力粉を振る。2回に分けて粉を打つことで生ハムがはがれにくくなる。
フライパンにA、②を入れて強めの中火にかけ、バターが溶け始めたら火を弱め、スプーンで肉に油をかけながら揚げ焼きにする。裏も返して同じように焼いたら肉を取り出し、温かい所に置いて休ませる。焼き時間は4分半~5分ほどを目安に。焦がさないように注意しながらほどよい焼き色をキープする。
③の鍋底の油を捨て、Bの白ワインを入れて火にかけ、煮立ててアルコールをとばす。残りの材料も加え、揺すりながら乳化させ、とろりとクリーミーな状態になったら火を止める。
カンパーニュを軽くトーストし、片面にバターを塗り、黒胡椒をふる。
③を1cm幅に切って⑤にのせ、器に盛って④のソースを回しかけたら完成。
1981年生まれ。東京都出身。調理師学校卒業後、東京・銀座にあるフレンチの名店「マルディグラ」や、「レスプリミタニ」(閉店)で修業。その後フランスでの修業を経てオーストラリアへ。メルボルンのレストランやビストロなどで計6年間経験を積む。帰国後、東京・赤坂の居酒屋「まるしげ夢葉家」で修業し、2017年、居酒屋的感覚で自由にフレンチが楽しめる店「BOLT」を東京・神楽坂に開店。9席のカウンターは、毎晩食いしん坊の大人たちで満席だ。
文:堀越典子 撮影:海老原俊之