神楽坂「BOLT」のビストロ肉サンド
レモンの酸味が効いた、爽やかな"サルティンボッカのブルスケッタ"

レモンの酸味が効いた、爽やかな"サルティンボッカのブルスケッタ"

ローマの郷土料理“サルティンボッカ”をオープンサンドにアレンジ。バターソースを添えて、おしゃれなブルスケッタ仕立てに。重ねるだけでは終わらない、ガストロノミックな“肉サンド”秘蔵レシピ第3弾。東京・神楽坂にある大人気のビストロ「BOLT(ボルト)」のオーナーシェフの仲田高広さんが指南します。

“サルティンボッカのブルスケッタ”のつくり方

“サルティンボッカ”といえば、ローマっ子御用達の肉料理。仔牛肉、セージ、生ハムでつくるのが本場流だが、ここでは日本でより手に入りやすく、肉質の柔らかさが似ている豚ヒレ肉で代用。レモンの酸味をきかせた爽やかなバターソースが、さっぱりとキレのあるおいしさを引き立てる。

強力粉で具材同士をしっかり接着する
肉の旨味、生ハムの塩気、セージの香りの一体感が命。グルテンの働きが強く出る強力粉を打ち粉に使い、しっかり接着を。

材料材料 (2人分)

豚フィレ肉100g
セージ2枚
生ハム20g
カンパーニュ2枚(1.5cm厚さ)
強力粉適量
少々
A
・ ピュアオリーブオイル大さじ1
・ バター大さじ1(塩分不使用)
B
・ 白ワイン大さじ2
・ 鶏ガラスープの素小さじ1/3(顆粒)
・ レモン汁1/8個分
・ バター大さじ1(塩分不使用)
バター小さじ2(塩分不使用)
黒胡椒適量

1豚肉の下味

豚肉の両面に塩をふり、強力粉をはたく。

豚肉の下味
生ハムの塩気があるため、塩は控えめに、ひとつまみ弱程度で十分。

2生ハムで巻く

①の片面にセージをのせ、生ハムで全体を包むようにくるりと巻き、巻き終わった後も強力粉を振る。2回に分けて粉を打つことで生ハムがはがれにくくなる。

生ハムで巻く
サルティンボッカにセージはマスト!ドライハーブではなく、フレッシュな葉を用意しよう。
生ハムで巻く
生ハムを肉にぴったりと接着させるように巻く。
生ハムで巻く
巻き終わったら、さらに強力粉をはたく。

3豚肉を焼く

フライパンにA、②を入れて強めの中火にかけ、バターが溶け始めたら火を弱め、スプーンで肉に油をかけながら揚げ焼きにする。裏も返して同じように焼いたら肉を取り出し、温かい所に置いて休ませる。焼き時間は4分半~5分ほどを目安に。焦がさないように注意しながらほどよい焼き色をキープする。

4ソースをつくる

③の鍋底の油を捨て、Bの白ワインを入れて火にかけ、煮立ててアルコールをとばす。残りの材料も加え、揺すりながら乳化させ、とろりとクリーミーな状態になったら火を止める。

5パンの下準備

カンパーニュを軽くトーストし、片面にバターを塗り、黒胡椒をふる。

6仕上げる

③を1cm幅に切って⑤にのせ、器に盛って④のソースを回しかけたら完成。

完成

教える人

「BOLT」オーナーシェフ仲田高広さん

「BOLT」オーナーシェフ仲田高広さん

1981年生まれ。東京都出身。調理師学校卒業後、東京・銀座にあるフレンチの名店「マルディグラ」や、「レスプリミタニ」(閉店)で修業。その後フランスでの修業を経てオーストラリアへ。メルボルンのレストランやビストロなどで計6年間経験を積む。帰国後、東京・赤坂の居酒屋「まるしげ夢葉家」で修業し、2017年、居酒屋的感覚で自由にフレンチが楽しめる店「BOLT」を東京・神楽坂に開店。9席のカウンターは、毎晩食いしん坊の大人たちで満席だ。

店内
カウンター9席。平均予算は7,000円~。料理メニューはアラカルトで、前菜、温菜、揚げ物、メインにカレーや麺の締め物と、常時20品前後がラインナップ。ドリンクは、世界各国のワインを始め、日本酒、焼酎、スピリッツとさまざまな酒が並ぶ。
外観
ほっこりと安心感のある木の扉が目印。

店舗情報店舗情報

BOLT
  • 【住所】東京都新宿区箪笥町27 神楽坂佐藤ビル 1F
  • 【電話番号】03‐5579‐8740
  • 【営業時間】17:00~24:00(閉店)
  • 【定休日】月曜、第2・4火曜
  • 【アクセス】都営地下鉄大江戸線「牛込神楽坂駅」より徒歩1分

文:堀越典子 撮影:海老原俊之

堀越 典子

堀越 典子 (ライター)

千葉県出身。武蔵野音楽大学卒業後、ピアノ講師→音楽系出版社→編集制作会社勤務を経て独立。気がつけば、もっぱら酒食部門担当のライターに。dancyuをはじめ雑誌、PR誌、WEB媒体に食・酒・旅まわりの取材記事を寄稿。大好物はスペイン。サンティアゴ巡礼路歩きが15年来のライフワーク。