香ばしく焼いた皮つきの鶏もも肉がメインの具材。照り焼きチキン風?と思いきや、想像の斜め上をいく中東風のテイストが!挟むだけ、重ねるだけでは終わらないガストロノミックな“肉サンド”秘蔵レシピ第2弾。東京・神楽坂にある大人気のビストロ「BOLT(ボルト)」のオーナーシェフの仲田高広さんが指南します。
シンプルなグリルチキンを受け止めるのは、トルコのババガヌーシュ風の焼き茄子ディップ。隠し味のナンプラーが効いている。鶏、豚、羊の肉全般と相性がよく、そのままでもお酒のアテとして絶品。ふかふかのチャバタが肉汁と脂の旨味を吸って、おいしさが2倍増しに。
鶏もも肉 | 1枚(250g) |
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チャバタ | 1個(大) |
塩 | 少々 |
黒胡椒 | 少々 |
にんにく | 1/2片分(すりおろし) |
ミント | 適量 |
なす | 2本 |
A | |
・ エキストラバージンオリーブオイル | 大さじ1 |
・ ナンプラー | 小さじ1と1/2 |
・ レモン汁 | 1/6個分 |
・ ガーリックパウダー | 少々 |
EXバージンオリーブオイル | 小さじ1 |
なすは焼き網にのせ、強火で片面を1〜2分ずつ、皮が黒くなるまで焼く。電子レンジやオーブンを使わず、網焼きなどの直火加熱がお薦め。焦げ目が香ばしさになって皮をむいた後の風味もアップする。
火からおろして熱いうちに皮をむく。流水に当てながらのほうが楽にむける。
ヘタを切り落とし、水っぽい仕上がりにならないよう、水気はキッチンペーパーなどで拭き取る。
なすをまな板に置き、縦横に動かしながら叩き、なめろうをつくる要領で細かく刻む。あまり滑らかに刻みすぎず、ブツブツした食感も少し残すくらいのイメージで刻んだらAと混ぜ合わせる。ディップは、つくり立てよりも、冷蔵庫で少し休ませるほうが味がまとまって美味しくなる。
鶏もも肉の両面に塩、胡椒をふり、にんにくを擦りつける。
魚焼きグリルに入れ、極弱火で焼く。片面グリルの場合は、まず身を上にして焼き、返してから皮目をこんがりと焼く。加熱時間は片面5~7分を目安に。両面グリルの場合は、皮目を上にしてのせて7~12分焼く。途中で皮が焦げてくるようなら、アルミホイルをかぶせる。グリルパンなどで身側→皮側の順に焼いてもよい。
チャバタの厚みを2等分に切り開き、2枚の断面にエクストラバージンオリーブオイルを塗り、軽くトーストする。
⑦のチャバタの下半分の断面に④のディップをたっぷりのせ、⑥の鶏肉を重ね、ミントを散らし、上半分のせて挟んだら完成。
1981年生まれ。東京都出身。調理師学校卒業後、東京・銀座にあるフレンチの名店「マルディグラ」や、「レスプリミタニ」(閉店)で修業。その後フランスでの修業を経てオーストラリアへ。メルボルンのレストランやビストロなどで計6年間経験を積む。帰国後、東京・赤坂の居酒屋「まるしげ夢葉家」で修業し、2017年、居酒屋的感覚で自由にフレンチが楽しめる店「BOLT」を東京・神楽坂に開店。9席のカウンターは、毎晩食いしん坊の大人たちで満席だ。
文:堀越典子 撮影:海老原俊之