シンプルな材料でつくる、さつまいも本来の美味しさが楽しめる一品です。器代わりの皮も、香ばしくなって美味。キッチンから甘い香りが漂って、出来上がりが待ち遠しい。そんな秋の実りを楽しむおやつを料理家の中川たまさんに教えてもらいました。
「秋においしそうなさつまいもを見つけたら必ずつくる、わが家のおやつの定番です」と中川さん。材料はいたってシンプルで、主役のさつまいものほか、牛乳、バター、メイプルシロップ、卵黄のみ。砂糖ではなくメイプルシロップを使うと、すっきりとした甘さに。ここでは、さつまいも1本でつくれるレシピを紹介します。
さつまいも | 中1本(300~400g) |
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牛乳 | 1/2カップ |
メイプルシロップ | 大さじ3 |
バター | 10g |
卵黄 | 1個分 |
卵黄 | 1/2個分(仕上げ用) |
さつまいもは洗って水気を拭く。天板にオーブンペーパーを敷く。オーブンは200℃に予熱する。
さつまいもは縦半分に切り、蒸気の上がった蒸し器で20~30分、竹串を刺してみてスーッと通るくらいやわらかくなるまで蒸す。
さつまいもの縁を7~8mm残し、スプーンなどで中身をくりぬく。皮はケースに使うのでとっておく。
鍋または深めのフライパンにさつまいもを入れて中火にかけ、牛乳を少しずつ加えて木ベラでつぶしながら混ぜていく。
ぽってりとしたペースト状になったら、メイプルシロップ、バターを加え、さらによく混ぜ合わせる。
卵黄を加えてよく混ぜ合わせ、火を止めて粗熱を取る。
とっておいたさつまいもの皮に6を山盛り詰め、ゴムベラなどできれいにならす。
天板にのせ、仕上げ用卵黄を刷毛で塗り、200℃のオーブンで約10分、焼き色がつくまで焼く。
神奈川県・逗子で、夫と娘と3人暮らし。自然食品店勤務後、ケータリングユニット「にぎにぎ」を経て、 2008年に独立。旬の野菜や果物を使ったシンプルでセンスあふれる料理、家庭で手軽につくれる再現性の高いおやつに定評がある。雑誌や書籍、広告の仕事をするかたわら、地元・逗子を拠点にイベントやワークショップなども開催。
*この記事は四季dancyu「秋のレシピ」からの転載です。
文:松原京子 撮影:邑口京一郎