
ポルトガル人のソウルフードともいえる鰯の炭火焼きに、パプリカのマリネと粉吹きいもを添えました。日本人にも合う、シンプルで美味しいポルトガルの食文化に魅せられ、かの地に通って料理を教わった馬田草織さんに家庭料理のあれこれをご披露いただきました。
現地では一人で3、4尾は食べるのが当たり前。パンにのせてから頭や骨をはずし、滲み出た脂をパンに吸わせるのがお決まりです。鰯の脂があるので、オリーブオイルも必要ありません。
| ★ 鰯の塩焼き | |
|---|---|
| ・ 鰯 | 好みの量 |
| ・ 粗塩 | 適量 |
| ・ 焼きパプリカのマリネサラダ | 適量 |
| ・ 粉吹きいも※ | 適量 |
| ・ パン | 適量(カンパーニュなど) |
| ★ 焼きパプリカのマリネサラダ | |
| パプリカ | 各2個(赤、黄) |
| A | |
| ・ にんにく | 1/2片分(すりおろし) |
| ・ 白ワインビネガー | 小さじ1 |
| ・ オリーブオイル | 大さじ2 |
| ・ 塩 | 適量 |
※粉吹きいもは、じゃがいもの皮をむいて適当な大きさに切り、ゆでてから鍋の湯を捨て、火にかけて水分をとばして粉を吹かせる。仕上げに塩とイタリアンパセリのみじん切りを散らし、オリーブオイルを回しかける。
鰯に粗塩をまぶし、30分ほどおく。浮いてきた水分を軽く拭き、焼き魚グリルなどでこんがりと焼く。
パプリカは焼き網などで表面の皮が真っ黒になるまで焼き、熱いうちにポリ袋に入れて蒸らす。粗熱が取れたら表面の皮をむき、種を取り除いて食べやすい大きさに手で裂く。

ボウルに2とAを入れて軽く和え、冷蔵庫で30分以上マリネする。
1を器に盛り、焼きパプリカのマリネサラダと粉吹きいも、パンを添える。


東京生まれ。出版社勤務の後、ライター、編集者として活動しつつ、ポルトガル料理研究家として自宅で料理教室「ポルトガル食堂」を主宰。著書に『ようこそポルトガル食堂へ』『ムイト・ボン!ポルトガルを食べる旅』など。

文:鹿野真砂美 撮影:宗田育子