ポルトガルの家庭料理
ポルトガルの定番!"たこご飯"

ポルトガルの定番!"たこご飯"

ポルトガルの定番の炊き込みご飯です。しみじみとやさしい味わいに、何度でもつくりたくなる一品です。日本人にも合う、シンプルで美味しいポルトガルの食文化に魅せられ、かの地に通って料理を教わった馬田草織さんに家庭料理のあれこれをご披露いただきました。

“たこご飯”のつくり方

具はたこだけ!という、シンプルな炊き込みご飯。ゆでだこさえ用意すれば、家にある材料ですぐにつくれるのもうれしい。

材料材料 (4人分)

米*1合
押し麦1合
ゆでだこ300g
玉ねぎ1個分(みじん切り)
にんにく2片分(みじん切り)
オリーブオイル大さじ2
500ml
ローリエ2枚
適量
胡椒適量

*米は軽く洗って水をきっておく。

1下ごしらえ

たこは一口大よりも小さめのぶつ切りにする。

2玉ねぎを炒める

厚手の鍋にオリーブオイルと玉ねぎを入れ、弱めの中火にかける。蓋をして蒸し炒めにし、玉ねぎが透き通ったらにんにくとたこを加えてざっと炒め合わせる。

3米を加える

蓋をして弱火で4~5分加熱し、たこからだしが出たら、米と押し麦を加えて、たこのだしを吸わせるように軽く炒める。

米を加える
たこを弱火でゆっくりと炒めるうちに、たこから水分が出て、おいしいだしが鍋底にたまってくる。ここに米を入れて炒め、たこの旨味をしっかりと吸わせるのがいちばんのポイント。

4調味する

米がもったりとしたら水、ローリエ、塩、胡椒を加えて味をととのえる。たこの塩気によって塩の量が変わるのでここで必ず味見を。蓋をして強めの中火で3~4分加熱し、沸いたらごく弱火にして10~12分炊く。途中、焦げつかないように1~2回混ぜる。

5仕上げ

炊き上がったら火を止め、鍋と蓋の間に布をかませて5分ほど蒸らす。

完成

教える人

馬田草織

馬田草織

東京生まれ。出版社勤務の後、ライター、編集者として活動しつつ、ポルトガル料理研究家として自宅で料理教室「ポルトガル食堂」を主宰。著書に『ようこそポルトガル食堂へ』『ムイト・ボン!ポルトガルを食べる旅』など。

四季dancyu「秋のレシピ」
四季dancyu「秋のレシピ」
A4変型判(120頁)
2021年9月13日発売/1100円(税込み)

文:鹿野真砂美 撮影:宗田育子

鹿野 真砂美

鹿野 真砂美 (ライター)

1969年東京下町生まれ。酒と食を中心に執筆するフリーライター。かつて「dancyu」本誌の編集部にも6年ほど在籍。現在は雑誌のほか、シェフや料理研究家のレシピ本の編集、執筆に携わる。料理は食べることと同じくらい、つくるのも好き。江戸前の海苔漁師だった祖父と料理上手な祖母、小料理屋を営んでいた両親のもと大きく育てられ、今は肉シェフと呼ばれるオットに肥育されながら、まだまだすくすく成長中。