大庭英子さんの食べ飽きない定番レシピ
寿司飯にみょうがを効かせた"ちらし寿司"

寿司飯にみょうがを効かせた"ちらし寿司"

鮮やかにピンク色になったみょうがを混ぜ込んだ酢飯がアクセントに!目にも鮮やかで食卓が華やぐちらし寿司は、普段の食卓にも、お祝いの日にもつくりたい一品です。料理名を聞いたら、味を浮かべることができる、そんな、誰もが知っているおなじみのおかずを、料理研究家の大庭英子さんに教えてもらいました。

“ちらし寿司”のつくり方

ちらし寿司とは「散らし寿司」とも書き、酢飯の上に多くの種類の具材をのせた寿司のひとつ。華やかな風情はおめでたいときやおもてなしの料理にぴったりです。刺し身はマグロが入れば華やかさが増しますが、白身魚やイカなど、手に入るもので大丈夫。卵焼きだけが少し手間がかかりますが、あとは切るだけ。思っているよりも手軽にできるのでおすすめ。みょうが入りの寿司飯が美味です。

ちらし寿司ひと口メモ
サワラなどの天然木でつくられている飯台は、酢飯をつくる場合、ご飯の水分を適度に吸ってくれて、蒸れることがないからご飯がベタつくことがありません。ちらし寿司や手巻き寿司などのときは、そのまま器として食卓に置くのもよし。いくつかサイズがありますが、大きめのほうが混ぜやすいので、3合のご飯を混ぜる場合は5合サイズのものというふうに、よくつくる分量に合ったサイズを選択してください。使うときは水で濡らしてから乾いた布巾で表面を丁寧に拭いて。使い終えたらきれいに洗い、よく乾かしてから収納してください。ご飯の蒸気をとばすために、うちわも準備しておけば完璧です。

材料材料 (4人分)

★ 寿司飯
・ 米2合
・ 水適量(炊飯器の目盛りまで)
・ 酢1/3カップ
・ 砂糖大さじ1
・ 塩小さじ1
・ みょうが4個
・ みょうが用の塩少々
★ 卵焼き
・ 卵3個
・ だし汁大さじ2
・ 砂糖大さじ1
・ 塩少々
・ サラダ油適量
きゅうり2本
小さじ1
刺し身300g(マグロ、カンパチ、モンゴウイカ、鯛など)
イクラ50g
★ 薬味
・ 青じそ10枚
・ 紅たで適量(あれば)
・ 生わさび適量(すりおろし)

1寿司飯をつくる

ご飯は普通に炊く。みょうがは縦半分に切ってから粗く刻み 、塩を加えた熱湯でさっとゆでてザルにあげて水気をきる。ボウルに酢、砂糖、塩を入れて混ぜ、みょうがを加えて混ぜる。

寿司飯をつくる
寿司飯をつくる
しばらくそのままおくと、みょうががピンク色になる。

2混ぜる

水で濡らして拭いた飯台に炊きたてのご飯を入れ、1のボウルの材料を全体にふり入れ、木しゃもじで切るようにして混ぜる。

混ぜる
ご飯はこねずに、切るようにして混ぜて!

3卵をボウルに割りほぐす

卵焼きをつくる。卵はボウルに割りほぐし、だし汁、砂糖、塩を入れて混ぜる。

4卵焼き器に卵液を流し入れる

卵焼き器にサラダ油少々を塗り、卵液の1/3量を流し入れる。

卵焼き器に卵液を流し入れる
卵焼き器に卵液を流し入れる
半熟状になるまで混ぜ、向こうから手前に向かって巻き込む。

5卵液の残りを焼く

あいたところにサラダ油少々を塗り、卵焼きを向こうに寄せ、卵液の残りの1/2量を流して同じようにして巻き、残りも同様に焼く。

卵液の残りを焼く
卵焼きの下にも卵液を流し入れて。

6切る

巻きすにとって形を整えながら冷まし、1cm角に切る。

切る

7材料の下準備

きゅうりは1cm角に切り、ボウルに入れて塩をふり、手で混ぜて10分ほどおいてしんなりしたら水で洗い、水気を拭く。刺し身は1~2cm角に切る。青じそは1cm四方に切る。

材料の下準備
材料の下準備

8仕上げる

寿司飯の1/2量を器に盛り、残りの寿司飯に卵焼き、きゅうり、刺し身の1/2量を混ぜ、器に盛って残りの卵焼き、きゅうり、刺し身、イクラを上に散らす。青じそ、あれば紅たでも全体に散らし、わさびを添える。

完成

教える人

大庭英子 料理研究家

身近な食材を使い、特別な調味料を使うことなくつくるシンプルな料理は、圧倒的においしいと定評がある。和洋中を問わず、多くのカテゴリーのメニューを提案。その斬新なアイデアには目をみはるものがある。

※この記事の内容は、手ほどきdancyu「基本の ろ」に掲載したものです。

手ほどきdancyu 基本の ろ
手ほどきdancyu 基本の ろ
家庭の和食いろは
手ほどきdancyu 家庭の和食いろは 基本の“ろ”

A4変型 判( 84 頁)
ISBN: 9784833477673
2019年02月27日発売 / 770円(税込)

文:中村裕子 写真:原ヒデトシ

中村 裕子

中村 裕子 (編集者)

沖縄県・石垣島在住。島ではカレー屋のおばちゃん(石垣島「中村屋」オーナー)、東京では料理本の編集者。二足の草鞋を履くこと、早8年。料理名を聞いたら誰もが味を思い浮かべられるような、定番の料理に魅力を感じ、「基本の料理」のページをつくり続けている。手がけた本やページのヘビーユーザーでもあり、友人とのホームパーティメニューには事欠かない。美味しくビールを飲むために、朝夕のウオーキング(犬の散歩)に力を入れている。