具材はちくわ一つのみ、下味なし&フライパンで手軽に揚げられます!揚げたてのちくわの美味しさを、ぜひ家庭で楽しんでください。料理名を聞いたら、味を浮かべることができる、そんな、誰もが知っているおなじみのおかずを、料理研究家の大庭英子さんに教えてもらいました。
どうも、揚げ物は……、と敬遠していませんか?油がはねる、片付けが面倒などなど。油を扱うこと自体、ハードルが高くなるのはわかります。でも、でも、揚げ物ってほんとうに美味しいですよね。家で揚げれば、熱々の揚げ物が食卓に並ぶのです。揚げたてのカリカリを食べられるのです!面倒がらずに揚げ物に挑戦してみてください。一度揚げてしまえば、意外に簡単なことに気づくはず。そして、どんどん揚げたくなってしまうはず。夕食にお弁当に、パーティーに。いつでもどこでも人気者の揚げ物に、さあ、チャレンジ!
材料は一つ、下味はなし、衣も市販の天ぷら粉で簡単に。それがおいしいのです。これを嫌いという人はいないはず。ちくわがごちそうだなんて、なんと素敵なのでしょう!揚げ物の第一歩にぴったりです。
ちくわ | 3本 |
---|---|
★ 衣 | |
・ 市販の天ぷら衣の粉 | 50g |
・ 冷水 | 1/3カップ |
・ 青海苔粉 | 小さじ1 |
揚げ油 | 適量 |
ちくわは縦半分に切る。
ボウルに天ぷら粉と冷水を入れて混ぜ、青海苔粉を加えて混ぜる。
フライパンの深さの1/2のところまで(約600ml)揚げ油を入れて中火にかける。火が強いと炎が油と近くなって危険なので、中火が鉄則。菜箸で油を混ぜて温度を均等にしてから乾いた菜箸を油に入れ、細かい泡がシュワシュワとまっすぐ出る状態が中温。170~175℃。
ちくわを衣に通しながら油に入れる。
油の表面を覆い尽くすほど入れてしまうと油の温度が下がり、カラリと揚がらないので、分量によって2回、3回と分けて揚げるのがポイント。
途中、裏に返しながら、1~2分揚げて取り出す。
油は温度が下がると固くなってしまうので、はねた油は揚げ終わったと同時にさっとひと拭き。使った油はキッチンペーパーを敷いた万能こし器を通し、蓋のできる瓶やポットなどに入れて保存。次の揚げ物にはもちろん、炒め物などにも使い回せる。常温でとろっと粘りが出る、油の色が茶褐色に変色している、加熱したとき油臭いにおいが出る、揚げ上がったときにベタついて油ぎれが悪い、などが油の寿命のサイン。市販の凝固剤で固めて処分する。
身近な食材を使い、特別な調味料を使うことなくつくるシンプルな料理は、圧倒的においしいと定評がある。和洋中を問わず、多くのカテゴリーのメニューを提案。その斬新なアイデアには目をみはるものがある。
※この記事の内容は、手ほどきdancyu「基本の ろ」に掲載したものです。
文:中村裕子 写真:原ヒデトシ