ハヤシコウの週末パスタ
旨味たっぷり!"トマトとアンチョビのパスタ"

旨味たっぷり!"トマトとアンチョビのパスタ"

調理時間約10分の手軽さが嬉しいシンプルなパスタです。アンチョビの旨味と塩味が効いています!パスタが主食のデザイナー・ハヤシコウさんに、パパっとつくれるシンプルなパスタを習いました。この週末のランチにつくってみませんか?ハヤシさんのパスタは、優しい味わいなので、お好みで調味してみてください。

アンチョビの塩味を活かす

アンチョビはカタクチイワシを塩漬けしたもので、生ハム同様に加熱されていない食材です。加熱されていないので、使い方次第でいろいろな味わいができます(生で食べたり、加熱したり)。生のままでは塩気がしっかりあるので、バターやオリーブオイルといった油分と一緒に使うことで、塩気の鋭さを抑えることができます。生ではなく、加熱して調味料のように使うと、塩気だけでなく魚系の旨味も足されるのでとても便利。今回のように、パッサータに加えるだけでもトマトソースの仕上がりが結構変わります。

我が家の定番は酸味を残したトマトソースにチーズなんだけど、アンチョビ入りのトマトソースも好き。シンプルなトマトソースを、その日の気分やその日のワインに合わせてアレンジができると、パスタはもっと楽しくなる。

合わせるワインは、南イタリアのアリアーニコ種からつくられるワインがお薦めです。カンパーニャ州と隣のバジリカータ州でつくられているぶどう品種で、しっかりとした酸と強いタンニンが特徴のワイン。アリアーニコといえば『タウラージ』が有名ですが、このワインは個人的には20年程寝かせて飲みたい。こういうパスタで飲むのなら、バジリカータの若い『アリアニコ デル ヴルトゥレ』がいいな。アンチョビの塩味、旨味、トマトの酸味が、ワインのストレートな果実味ととても好相性です。

“トマトとアンチョビのパスタ”のつくり方

材料材料 (2人分)

パスタ160g(モリサーナ 1.45mm)
パッサータ80g
にんにく1片
アンチョビフィレ2枚
バジル2枚
オリーブオイル15ml
9g

1パスタをゆでる

鍋に3Lの湯を沸かし、塩とパスタを入れる。時々混ぜながら袋の表示通りにゆでる。

2ソースをつくる

フライパンにオリーブオイルと潰したにんにくを入れ中火にかけ、香りがたってきたらにんにくを取り出し、パッサータとアンチョビを加え温める。

ソースをつくる

3ゆで汁を加える

②にゆで汁を加え、ソースの濃度を調整する。

ゆで汁を加える

4パスタを和える

③にゆであがったパスタを加え、和える。

パスタを和える

5仕上げる

器に盛り、バジルの葉を飾ったら、完成。

完成

教える人

ハヤシコウ

ハヤシコウ

人呼んで“日本人初のイタリア人”。イタリアを愛し、イタリアに魅せられて早28年。トスカーナ州ルッカでレストランのキッチンを、ロンバルディア州ソンドリオでレストランのサービスを、マルケ州ウルビーノで美術学校で印刷技術と広告デザインを学び、現在はデザイナーとして活躍しながら、神奈川県・小田原のイタリア料理店「クインディチ」に立つ日もある。

撮影:海老原俊之 構成:編集部