大原千鶴さんの「今宵のあて」
マヨネーズなしの大人の「きゅうりのポテサラ」

マヨネーズなしの大人の「きゅうりのポテサラ」

お酒のあてに外せないポテトサラダ。店ごと、家ごと、人ごとの味がありますが、今回はとことんシンプルに仕上げたポテトサラダです。お酒を愛する料理研究家の大原千鶴さんに、混ぜない、マヨネーズを使わない、後味爽やかな大人のポテサラを教えていただきました。

さっぱりとした後味を引き立てる、ほろ苦いカンパリトニック

ポテサラはご家庭ごとの味があると思います。マヨネーズ味が定番ですが、これはマヨネーズを使わず、具材はきゅうりだけのシンプルなもの。お酒呑みは、つくり込まず、素材そのものを食べたい方が多いので、きゅうりは和えずにトッピングしています。ポテトそのものの味を楽しめ、きゅうりの食感もあって、いっしょにいただくとしっとりシャキシャキ。自分好みのバランスで味わっていただけます。

じゃがいもは、ひたひたの水にほんの少しの塩と砂糖でゆでるのがポイントです。こうすると水っぽくならず、ほっくりと煮上がり、甘みや香りはしっかり残せます。熱いうちに潰しておいてくださいね。

きゅうりはパリパリに仕上げたいので、種を取り除き、塩水に浸け置いた後はギュッと絞ります。すりおろしたパルミジャーノをかけると、旨味とコクが加わって大人な仕上がりに。

ぜひレモンの皮を添えてください。レモンの香りとほのかな苦みで爽やかな味わいになります。お酒は、ほんのり苦味が感じられるカンパリトニックがお薦めです。夏にぴったりのおしゃれな取り合わせでお楽しみください。

きゅうりのポテサラのつくり方

材料材料 (2~3人分)

じゃがいも1個(150g)(男爵)
小さじ1/4
砂糖小さじ1
きゅうり1本(120g)
塩水適量(水500ml+塩大さじ1)
パルミジャーノ大さじ1(5g)(すりおろす)
レモンの皮少々(せん切り)

1じゃがいもをゆでる

じゃがいもは皮をむいて一口大に切って鍋に入れ、ひたひたの水、塩、砂糖を加えて中火にかけて蓋をする。ほっくりと柔らかくなったら水気をきってマッシャーでつぶし、そのままおいて粗熱を取る。

じゃがいもをゆでる

2きゅうりを切る

きゅうりは縦半分に切ってスプーンで種をこそげ取り、3mm幅の斜め切りにします。塩水につけて10分以上置き、水気をしっかりと絞る。

きゅうりを切る

3仕上げる

1を器に盛り、2をのせる。パルミジャーノをかけ、レモンの皮をあしらう。

完成

教える人

大原千鶴 料理研究家

大原千鶴 料理研究家

京都・花脊の料理旅館「美山荘」が生家。小さな頃から自然に親しみ、料理の心得を学ぶ。現在は家族五人で京都の市中に暮らし、料理研究家としてテレビや雑誌、講習、講演など多方面で活躍。シンプルなレシピに定評があり、美しい盛りつけにもファンが多い。着物姿のはんなりとした京女の印象とは対照的に、お酒をこよなく愛す行動派。レシピはお酒を呑んでいる時に思いつくのが一番多い。

文:西村晶子 撮影:福森クニヒロ

西村 晶子

西村 晶子 (ライター・編集者)

関西在住のライター、時々編集者。京都の和食を中心に、老舗から新店までを分け隔てなく幅広く取材。2006年8月号「明石の老舗に、至福の柔らか煮、タコ飯を習う」で初執筆。2018年5月号より「京都『食堂おがわ』の季節ごはん」、2021年5月号より「京都『食堂おがわ』の妄想料理帖」の連載を担当。