スウェーデンの家庭の定番料理「ヤンソンの誘惑」は、濃厚でクリーミーな美味しさが味わえるじゃがいものグラタンです。器と料理の組み合わせを提案する店「カモシカ」を主宰するオカズデザインさんに、器の紹介と、その器を引き立たせる、目にも舌にもおいしいレシピを教わりました。
大谷哲也さんの耐火鍋は、鍋として直火にかけることもでき、ケーキやグラタンを焼くときはオーブンに入れられるもの。さらにそのまま食卓に出せる上、お盆みたいにも使えるという、用途を問わず幅広く使える器です。白い磁器ですが、洗練された雰囲気はありながらも不思議と冷たい印象がなく、あたたかな料理がよく合います。白い器に白い料理を盛るのが好きなので、スウェーデンの伝統的なグラタン料理であるヤンソンの誘惑を。焦げた縁さえも絵になります。
じゃがいも | 500g |
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玉ねぎ | 正味150g |
アンチョビ | 1缶(50g)(細かくちぎる) |
乳脂肪分30~35%の生クリーム | 350~500ml(器による) |
バター | 10g |
パン粉 | 適量 |
粗糖 | 適量 |
シナモンパウダー | 適量 |
ナツメグパウダー | 適量 |
じゃがいもは厚さ5mmの拍子木切りにする。玉ねぎはなるべく薄くスライスする。オーブンを190℃に予熱する。
油(材料外)を薄く塗った耐熱容器に、玉ねぎの半量とじゃがいもの半量、アンチョビの半量を重ねる。その上に粗糖ひとつまみをふり、シナモンとナツメグを全体にうっすらとふる。残りの玉ねぎとじゃがいもを上に重ねる。
生クリームを器の8分目まで注ぐ(加熱すると噴くので要注意)。残りのアンチョビをのせ、粗糖とシナモン、ナツメグをうっすらとふり、バターをちぎって散らす。パン粉をたっぷりのせる。
オーブンに入れ、20分したら向きを反転させる。焼き加減を見ながら、さらに10~20分ほど焼く。
2000年、吉岡秀治・吉岡知子が結成。“時間がおいしくしてくれるもの”をテーマに、書籍や広告のレシピ制作・器の開発・映画やドラマの料理監修などを手がけている。2008年より東京都杉並区にて、器と料理の店「カモシカ」を不定期でオープンし、作家の器の展示や季節の保存食の販売をはじめ、食にまつわる企画を開催。『二菜弁当』(成美堂出版)など著書多数。
この記事は技あり!「四季dancyu 春のレシピ」に掲載したものです。
文:藤井志織 写真:伊藤達也