れんこんの食感ととろみが美味しい、食べごたえのある雑炊です。味わいは優しく、じんわり染み入る一品です。器と料理の組み合わせを提案する店「カモシカ」を主宰するオカズデザインさんに、器の紹介と、その器を引き立たせる、目にも舌にもおいしいレシピを教わりました。
揚げた餅のカリッとした食感に、じんわりとしみるだしのやさしさ、おろしれんこんのもっちり&シャクシャクとした食感……。食べごたえがありつつ、するっとお腹におさまる絶品雑煮です。あればぜひ、玄米餅を使ってみて。その香ばしさが油とよく合うので、よりおいしさが増すはず。〈カモシカ〉の代表的な作家であり、白の器だけを作り続けている岡田直人さんの浅鉢との相性も抜群。シャープなシルエットが美しく、口当たりがよいので、盛り鉢としても碗としても使い勝手のいい器なのです。
餅 | 2個 |
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れんこん | 40g(鬼おろしでおろす) |
★ だし | |
・ 鰹節 | 10g |
・ 昆布 | 5cm角1枚 |
みりん | 小さじ2 |
淡口醤油 | 小さじ1 |
揚げ油 | 適量 |
生姜 | 少々(すりおろす) |
鍋に水500ml(材料外)と昆布を入れて冷蔵庫で一晩置き、ごく弱火にかけて沸騰直前までじっくり煮出す。昆布を取り出し、鰹節を加えてザルなどで漉す。約200~250mlのだしがとれる。
フライパンに1cmほどの高さまで油を入れ、180℃に熱する。餅を入れ、ぷっくり膨らむまで上下を返しながら揚げる。網にあげて油をよくきる。
鍋に1を入れて中火にかけ、沸騰したられんこんを加える。再度沸騰したら弱火にし、みりん、醤油を加えて1分ほど煮る。
器に盛り、2の餅を入れる。おろし生姜をのせる。
2000年、吉岡秀治・吉岡知子が結成。“時間がおいしくしてくれるもの”をテーマに、書籍や広告のレシピ制作・器の開発・映画やドラマの料理監修などを手がけている。2008年より東京都杉並区にて、器と料理の店「カモシカ」を不定期でオープンし、作家の器の展示や季節の保存食の販売をはじめ、食にまつわる企画を開催。『二菜弁当』(成美堂出版)など著書多数。
この記事は技あり!「四季dancyu 春のレシピ」に掲載したものです。
文:藤井志織 写真:伊藤達也