野菜を肴に飲むなら、香ばしいクルミのたれがお薦めです。クルミの風味と食感が心地よく、酒が進みます。自家製調味料が生み出す、酒飲みのつぼを押さえた傑作おつまみを、酒肴家・稲垣知子さんに教えてもらいました。
シンプルな蒸し野菜が立派な酒肴に変身。純米だし醤油の旨味を効かせた香ばしく濃厚なクルミだれは、これだけでもつまみになる、まさにたれが主役のような野菜つまみ。いろいろな蒸し野菜でも試してみたい。しっかりした味の純米酒やコクのある燗酒と相性がいい。仕上げに砕いたクルミをあしらうとカリカリした食感も楽しい。
ブロッコリー | 1/3個分 |
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カリフラワー | 1/3個分 |
★ <クルミだれ> | |
・ 乾煎りクルミ | 50g |
・ 白ねぎ | 1/2本 |
・ グレープシードオイル | 大さじ1 |
・ おろし生姜 | 小さじ1/4 |
・ 純米だし醤油 | 大さじ3 |
・ 本味醂 | 小さじ1 |
ブロッコリーとカリフラワーは小房に分けて色よく蒸しておく。
粗く砕いたクルミと小口切りの白ねぎをフードプロセッサーに入れて軽く回し、粗みじん程度になったところで残りの材料をすべて加え、とろりと粗めのペースト状になるまで回す。フードプロセッサーがない場合は、砕いたクルミとみじん切りの白ねぎをすり鉢ですり混ぜてから残りの材料を加え、粗めのペースト状になるまですり混ぜる。
器にブロッコリーとカリフラワーを盛りつけ、クルミだれをたっぷり添える。
日本酒と器を愛してやまない酒肴家、料理研究家。漢方薬膳の効能を生かした体に優しい料理も得意としている。著書に『おかずおつまみ』(文化出版局)、『日本酒マリアージュ』(誠文堂新光社)。
※この記事の内容は、「技あり!dancyu おつまみ」に掲載したものです。
文:山内聖子 写真:三浦英絵