器を引き立たせるレシピ
軽やかな口溶けの"ムラングシャンティ"

軽やかな口溶けの"ムラングシャンティ"

甘さを抑えつつも、その甘さや食感にバリエーションを秘めたフランスの伝統的なスイーツです。グラスに盛り付けて涼やかな印象に。器と料理の組み合わせを提案する店「カモシカ」を主宰するオカズデザインさんに、器の紹介と、その器を引き立たせる、目にも舌にもおいしいレシピを教わりました。

キュンとする、白い世界

低温のオーブンでしっかりと焼き上げたムラング(メレンゲ)に、砂糖を入れずに泡立てた甘くない生クリームとミルクジェラートを添え、ビターなキャラメルソースをかけていただくムラングシャンティ。スプーンでザクザクと崩しながら食べると、カリカリ、サクサク、クリーミィな食感といろいろな種類の甘さが混ざり合って、至福の味わいです。高さが必要なので中山孝志さんのグラスに盛りつけ、それを金森正起さんのプレートにのせて涼やかで風合いのある印象に仕立てました。

材料材料 (つくりやすい分量)

★ キャラメルソース
グラニュー糖25g
レモン汁小さじ1
約大さじ1
★ メレンゲ
卵白60g
砂糖60g
A (合わせておく)
砂糖40g
コーンスターチ5g
アーモンド適量
生クリーム適量
ミルクジェラート適量(市販(*))

*バニラアイスではなく、ミルクの風味のするジェラートが好ましい。

“メレンゲ”のつくり方

1アーモンドを刻む

アーモンドを150℃のオーブンで10分焼き、粗く刻む。

2メレンゲをつくる

ボウルに卵白と砂糖の1/3量を入れ、ハンドミキサーで泡立てる。トロッとしてきたら、さらに1/3量の砂糖を加え、筋が見えてきたら残りの砂糖を加える。もったり、しっかりしたメレンゲをつくる。

3混ぜる

Aを加え、ゴムベラでツヤが出るまでしっかり混ぜ合わせる。

4オーブンペーパーに絞る

3を絞り袋に入れ、オーブンペーパーの上に直径4.5cmの半球形と直径5cmの平らな円形を同じ数ずつ絞り出す。半球形の中心に、1を上からそっと散らす。

5オーブンで焼く

120℃に予熱したオーブンに入れて2時間焼き、100℃に下げてさらに1時間30分ほど焼く。

“キャラメルソース”のつくり方

1グラニュー糖に焦げ色をつける

グラニュー糖は鍋に入れて弱火にかけ、濃いめの焦げ色がついたら、水を加える。

2混ぜる

レモン汁を加えて混ぜる。味やとろみを調整したい場合は、水を少しずつ加えて混ぜる。

組み立てて完成させる

1生クリームをつくる

生クリームをゆるめに泡立てる。

2盛りつける

器に平らな円形メレンゲを、上面を下にして置く。その上にミルクジェラートをのせ、さらに1の生クリームをスプーンひとすくい分のせる。

3キャラメルソースを添え、仕上げる

半球形のメレンゲをのせ、キャラメルソースを添える。

完成

教える人

オカズデザイン

2000年、吉岡秀治・吉岡知子が結成。“時間がおいしくしてくれるもの”をテーマに、書籍や広告のレシピ制作・器の開発・映画やドラマの料理監修などを手がけている。2008年より東京都杉並区にて、器と料理の店「カモシカ」を不定期でオープンし、作家の器の展示や季節の保存食の販売をはじめ、食にまつわる企画を開催。『二菜弁当』(成美堂出版)など著書多数。

この記事は技あり!「四季dancyu 春のレシピ」に掲載したものです。

四季dancyu 春のレシピ
四季dancyu 春のレシピ
A4変型判( 120 頁)
ISBN:9784833481175
2022年3月15日発売 / 1,100円(税込)

文:藤井志織 写真:伊藤達也