ゆでたキャベツの軽やかな食べ心地とからすみの旨味が美味しいパスタです。ランチにも食事の締めにもお薦めです!パスタが主食のデザイナー・ハヤシコウさんに、パパっとつくれるシンプルなパスタを習いました。この週末のランチにつくってみませんか?ハヤシさんのパスタは、優しい味わいなので、お好みで調味してみてください。
キャベツが柔らかい季節には何度も食べたくなる、キャベツが主役のパスタ。春キャベツは甘さが特徴なので、焼くのではなく「蒸し」や「茹で」がいい。
ポイントは、キャベツとパスタを一緒に茹でること。キャベツの風味がパスタに入るし、茹で汁はソースになるし、洗い物も少ない。ソースを作る時に水と油を「乳化」させるのが肝なのですが、細かいパン粉を使うとけっこう簡単です(予め目の細かいザルを使って細かいパン粉をご用意ください)。
仕上げのカラスミが無い時は、しらすを乗せたり、ほぐしたタラコを乗せても良い。ちょっとの塩味がキャベツを引き立ててくれます。
実は、イクラやタラコ、カラスミといった魚卵は、基本的にワインとの相性は良くない……。とはいえ、それなりに楽しめるものと言えばロゼワイン。今回使ったカラスミはイタリアのサルディーニャ産のものだったので、サルディーニャの「カンノナウ種」を使ったロゼをお薦めします。
カンノナウはフランスではグルナッシュ、スペインではガルナッチャと呼ばれるブドウ品種で、このブドウを使ったロゼは、果実の力強さがありながらもスッキリとしています。魚介はもちろん、野菜から軽いお肉まで、幅広い食事と合わせることが出来ます。ロゼワインは見た目も良いので、冷蔵庫に一本冷やしておくと何かと重宝しますね。
パスタ | 160g(モリサーナ 1.45mm) |
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キャベツ | 80g |
パン粉 | 3g(細かいタイプ) |
にんにく | 1片 |
唐辛子 | 少々 |
カラスミ | 15g |
塩 | 9g |
オリーブオイル | 適量 |
鍋に3Lの湯を沸かし、塩とパスタを入れる。時々混ぜながら袋の表示通りにゆでる。
にんにくは包丁の背で潰す。キャベツは食べやすい大きさに切る。
フライパンを中火で熱し、にんにくと唐辛子を加え香りを出す。唐辛子は焦げやすいので、注意して温める。
にんにくの香りがでてきたら取り出し、パン粉とゆで汁を加えソースを乳化させる。
パスタがゆだる3分前に、①の湯にキャベツを入れる。
ゆであがったパスタとキャベツを④のフライパンに入れ、混ぜ合わせる。
器に盛り、からすみをふりかけて完成。
人呼んで“日本人初のイタリア人”。イタリアを愛し、イタリアに魅せられて早28年。トスカーナ州ルッカでレストランのキッチンを、ロンバルディア州ソンドリオでレストランのサービスを、マルケ州ウルビーノで美術学校で印刷技術と広告デザインを学び、現在はデザイナーとして活躍しながら、神奈川県・小田原のイタリア料理店「クインディチ」に立つ日もある。
撮影:海老原俊之 構成:編集部