角煮といえば中国料理ですが、カルダモンを効かせることによって洋風の風味に。さっぱりと食べられます!蒸し暑い初夏も、スパイスの力を借りて爽やかに乗り切りましょう!「酔いどれ料理家」を名乗る、料理研究家の稲葉ゆきえさん(通称:スヌ子先生)に、食べ慣れたお惣菜や、いつもの酒のあてを、スパイスひとふりで、ぐっと新鮮に、パッと輝く一品に変身させるレシピを習いました。
「スパイスの女王」といわれ、バニラ、サフランに次ぐ高価な香辛料。宝石のように優雅で高貴、かつ清涼感のある香りを放つ。和名は小荳。疲労回復効果や整腸作用がある。肉や魚のクセを消し、果物やにんじんなど甘味のある野菜とも好相性。
醤油味の和風、八角風味の台湾風……。そんな角煮のイメージが、カルダモンで一新。すっきりとした味わいが胃袋をつかんで離さない。ご飯にばっちり合うのもうれしい。
豚バラ肉 | 600g前後(塊) |
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卵 | 4個 |
生姜 | 1片 |
にんにく | 1片 |
カルダモン | 15個(ホール) |
ローリエ | 2枚 |
コカコーラ | 2カップ(クラシック) |
醤油 | 1/3カップ |
ナムプラー | 大さじ2 |
豚肉は4cm角に切る。生姜は皮ごと、薄く10枚ほどにスライスする。にんにくはつぶして芯を取る。カルダモンはキッチンばさみで切り込みを入れておく。卵は好みのかたさでゆでて殻をむく。
鍋にゆで卵以外の材料をすべて入れ、落とし蓋をして強火にかける。沸騰後、弱火で45分間煮る。脂が気になる場合は、冷やし固めてから取り除くとよい。
煮汁にゆで卵を入れ、味を含ませる。温めて盛り合わせる。
酒と料理をこよなく愛する家に育つ。出版社に勤めつつ二児を育て、料理家として独立。東京・日本橋「ギャラリーキッチンKIWI」で料理教室を主宰。手軽なのに華がある盛り上げレシピが得意。噺家・三遊亭遊雀を義兄にもち、定期的に「キウイ寄席」を開催。著書は『夜ふけのおつまみ』(KADOKAWA刊)など。ほかに「スヌ子のへべれけレシピ」(Amazonプライムビデオ)。
※この記事の内容は「技あり!dancyuスパイス」に掲載したものです。
文と構成:風来青 撮影:原田教正