初夏の爽やかスパイス料理
常備菜にお薦めの"ゆで卵のパープルピクルス"

常備菜にお薦めの"ゆで卵のパープルピクルス"

野菜の色と旨味を吸ったゆで卵が美味。色も鮮やかで、お弁当に入れても◎。蒸し暑い初夏も、スパイスの力を借りて爽やかに乗り切りましょう!「酔いどれ料理家」を名乗る、料理研究家の稲葉ゆきえさん(通称:スヌ子先生)に、食べ慣れたお惣菜や、いつもの酒のあてを、スパイスひとふりで、ぐっと新鮮に、パッと輝く一品に変身させるレシピを習いました。

コリアンダーシードで変身!

コリアンダーシード

生の葉には独特の強い香りがあり、好き嫌いが分かれるが、乾燥した種にはクセが少なく、甘くまろやか、柑橘のような香りが持ち味。和名は“コエンドロ”というが、平安時代の延喜式(えんきしき)や和名類聚抄(わみょうるいじゅしょう)に胡荌(こずい)の表記が見られ、朝廷で魚を食べる際に欠かせない薬味だったという。

ゆで卵のパープルピクルスのつくり方

色鮮やかなゆで卵。いったいどんな味なのか、食べてみたらびっくり。紫色とともに、玉ねぎやコリアンダーシードの香りがしみ込んだ味わいは、病みつきになること間違いなし。食卓を彩る一品に。

材料材料 (つくりやすい分量)

4個
レッドキャベツせん切りで1カップほど(またはビーツ)
赤玉ねぎ1/2個
A
・ コリアンダーシード小さじ1(ホール)
・ にんにく1片
・ ローリエ2枚
・ 砂糖大さじ2
・ 塩小さじ1
・ 酢2/3カップ
・ 水1/2カップ

1卵の下準備

卵は好みのかたさにゆでて殻をむく。

2野菜とスパイスの下準備

キャベツ(またはビーツ)は生のまま、太めのせん切りにする。赤玉ねぎは薄いくし形切り、にんにくはつぶして芯を取る。コリアンダーシードはすりつぶす。

野菜とスパイスの下準備
コリアンダーシードは、すり鉢ですりつぶしてからAのピクルス液に入れることで、香りがなじみやすくなる。

3漬ける

保存袋にAを入れて振り混ぜたら、残りのすべての材料を加える。たまに上下を返しながら、1日以上漬ける。

完成

教える人

料理研究家 スヌ子(稲葉ゆきえ)

料理研究家 スヌ子(稲葉ゆきえ)

酒と料理をこよなく愛する家に育つ。出版社に勤めつつ二児を育て、料理家として独立。東京・日本橋「ギャラリーキッチンKIWI」で料理教室を主宰。手軽なのに華がある盛り上げレシピが得意。噺家・三遊亭遊雀を義兄にもち、定期的に「キウイ寄席」を開催。著書は『夜ふけのおつまみ』(KADOKAWA刊)など。ほかに「スヌ子のへべれけレシピ」(Amazonプライムビデオ)。

※この記事の内容は「技あり!dancyuスパイス」に掲載したものです。

技あり!dancyu スパイス
技あり!dancyu スパイス
A4変型判(96頁)
2020年7月30日発売/800円(税抜き)

文と構成:風来青 撮影:原田教正