たけのこが、何かの食材と似ていると気がついたハヤシさん。その食材とは?パスタが主食のデザイナー・ハヤシコウさんに、パパっとつくれるシンプルなパスタを習いました。この週末のランチにつくってみませんか?ハヤシさんのパスタは、優しい味わいなので、お好みで調味してみてください。
イタリアではたけのこをあまり食べないし、僕もあんまり関心のない食材だったのだけど、
数年前だったか、味や食感がアーティチョークに似てると気付いてから、たけのこが好きになりました。
たけのこの風味や食感を活かしたいのでやや大きめに切り、ソースはパッサータ(トマトソース)を使わず、ミニトマトを入れることで、たけのこのホロ苦さと、たまに当たるミニトマトの甘味が嬉しい(ミニトマトでなく、フルーツトマトでも美味しいです)。
たけのこのホロ苦さに合わせるワインは、ミナラルを感じられる白ワインがいい。中でも、マルケのヴェルディッキオ種から造られる「ヴェルディッキオ・マテリカ」がお薦め。イエジではなく”マテリカ”のヴェルディッキオですからね。塩っぽさも感じるしっかりとしたミネラル感が、たけのこの風味に心地よいです。同じ品種でも育つ土地で味わいに差があったりするのが、ワインの面白いところですよね。
パスタ | 160g(モリサーナ 1.45mm) |
---|---|
たけのこ | 100g(水煮でも可) |
ミニトマト | 4個 |
パン粉 | 3g(細かいタイプ) |
塩ケイパー | 6g |
オリーブオイル | 適量 |
塩 | 9g |
鍋に3Lの湯を沸かし、塩とパスタを入れる。時々混ぜながら袋の表示通りにゆでる。
たけのこは厚さ8mmくらいに切る。ミニトマトも半分に切る。
フライパンにオリーブオイルを一回し入れ、たけのこを入れ焼き色をつける。色づいてきたら、ミニトマトの断面を下にして入れ焼く。ミニトマトは、味を凝縮させたいので、断面から焼いていく。
③のフライパンにゆで汁を入れ、パン粉とケイパーも加える。細かいパン粉を入れることで、乳化しやすくなる。
ゆであがったパスタを④に入れ、混ぜ合わせる。
器に盛りつけたら完成。お好みでツナ缶などの具材を加えても美味。
人呼んで“日本人初のイタリア人”。イタリアを愛し、イタリアに魅せられて早28年。トスカーナ州ルッカでレストランのキッチンを、ロンバルディア州ソンドリオでレストランのサービスを、マルケ州ウルビーノで美術学校で印刷技術と広告デザインを学び、現在はデザイナーとして活躍しながら、神奈川県・小田原のイタリア料理店「クインディチ」に立つ日もある。
撮影:海老原俊之 構成:編集部