コクと風味のある豆板醤ベースのドレッシングでをカプレーゼをつくると、濃厚でビール合う味わいになりますよ。料理研究家の今井亮さんに、中華料理のエッセンスと技を加えた、迫力のある春の大皿料理を習いました。
ご実家は自営、兄弟は上に男3人、という生存競争が激しそうな家庭で育った今井亮さん。小学校低学年のころには「お腹が減ったら、チャーハンやラーメンを自分でつくっていた」そうです。そんな生い立ちのせいか、高校卒業後には迷わず料理の道へ。京都市内の町中華店「みその橋サカイ」で5年働いたのち、東京の専門学校や料理家のアシスタントを経て、現在に至ります。
今井さんの料理は、キャリアのスタートである中華料理をベースとして、その後出合ったさまざまな味を組み合わせたもの。今回も、イタリアンかと思いきや胡麻やザーサイで中華要素のある料理や、洋食にエスニックな香りを足したものなど、どれも胃袋を刺激する大皿料理が並びました。
「気候や風土の違いによる多様性に富んでいて、大胆なようで繊細なのが中華料理の魅力。たとえば春巻きも、中身はお好きにしてもらっていいのですが、巻きかたと揚げかたのコツを知っていると、冷めてもずっとパリパリのおいしい春巻きがつくれる。味つけはオリジナルですが、中華の技を随所に使えるのが僕の強みです」
そう言いながら、楽しい食卓を囲んでいても、ずっと愛娘から目を離さない今井さん。娘さんと「いつか地元で自分が小さいころから食べていた料理を一緒につくりたい」そうです。
辛味はほとんど感じられませんが、豆板醤を加えると中華風のビールにも合う味わいに変身します!
トマト | 2個 |
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モッツァレラチーズ | 1個 |
バジル | 4枚 |
★ 豆板醤ドレッシング | |
・ オリーブオイル | 大さじ1 |
・ 白ワインビネガー | 大さじ1 |
・ 豆板醤 | 小さじ1/2~1 |
・ 砂糖 | 小さじ1/2 |
・ 塩 | 小さじ1/2 |
トマトは一口大に切り、モッツァレラチーズはちぎる。バジルはみじん切りにする。
ボウルにオリーブオイル以外のドレッシングの材料を入れて混ぜる。そこにオリーブオイルを少しずつ加えながらよく混ぜ、よくなじんだら1のバジルを加える。
皿にトマト、モッツァレラチーズを盛り、2をかける。
1986年生まれ。京都府京丹後市出身。日本海に面した地域で生まれ、大自然と大家族の中で育つ。京都市内の中華料理店で5年間修業後、東京へ。フードコーディネーター学校を卒業後、料理家などのアシスタントを経て独立。料理教室『亮飯店』主宰。著書に『美酒佳肴 中華つまみ』。
文:椙下晴子 写真:田村昌裕
この記事は四季dancyu「春のキッチン」に掲載したものです。