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スパイシーだけれど口当たりまろやかな"海老と帆立のカレー"

スパイシーだけれど口当たりまろやかな"海老と帆立のカレー"

スパイスやハーブはちょっと料理に加えるだけで味に奥行きがでて、華やかなおいしさになるのが魅力。今回はスパイスを使いながらバターでまろやかさを出した春向けのカレーをご紹介します。

辛味ではなく、味わいに奥行きをつくるためのスパイス使い

“スパイス”と聞くと、辛味や独特の風味が強すぎて「日常の食卓にはなじまない」、と思っている人も多いのではないでしょうか。でも、使い方のちょっとしたコツを覚えていつもの料理に加えると、自然な香りがプラスされて、ぐっとおいしさが増します。
料理家の小堀紀代美さんは世界各国を食べ歩いた経験を基に、スパイスやハーブ料理の魅力を日本の食卓に紹介している一人。現在発売中の『四季dancyu 春のレシピ』でも魅力的なレシピをたくさん紹介してくれています。
今回はその中から“海老と帆立のカレー”のレシピをご紹介します。しっかりスパイスは感じるけれどバターのコクでまろやかさもある、春にぴったりなカレーです。

海老と帆立のカレーのつくり方

材料材料 (つくりやすい分量)

海老10尾(無頭、殻つき)
帆立貝柱6個
玉ねぎ大1個
パプリカ1/2個(赤)
パプリカ1/2個(黄)
ズッキーニ1/2本
トマト1個
さやいんげん3~4本
ホールトマト1缶(缶)
米油大さじ2
A
・ クミンシード小さじ1
・ マスタードシード小さじ1/2
・ 赤唐辛子1~2本(種を除く)
・ にんにく1片分(みじん切り)
・ 生姜2片分(みじん切り)
B
・ カレー粉小さじ1/2
・ クミンパウダー大さじ1
・ ガラムマサラ小さじ2
小さじ2
ローリエ1枚
粗挽き黒胡椒適量
バター15g
ご飯適量
香菜適量
レモン適量(くし形)

1魚介類の下ごしらえ

海老は尾を残して殻をむき、背ワタを除き、塩、片栗粉各少々(各分量外)をふってもみ洗いし、水気をきる。貝柱は塩少々(分量外)をからめて洗い、水気を拭く。

魚介類の下ごしらえ 

2野菜を切る

玉ねぎは半分に切ってから繊維に沿って薄切りにし、パプリカ、ズッキーニ、トマトは1cm角に切る。さやいんげんは3等分の長さに切り、ホールトマトはつぶす。

3ホールスパイスを炒める 

鍋に米油とAを入れて中火にかけ、香りが立ったら玉ねぎを加えてきつね色になるまで炒める。

ホールスパイスを炒める 

4パウダースパイスとトマトを加える

Bを加えてさっと炒め、トマトとホールトマトを加えて混ぜ、木ベラで鍋底についたうまみをこそげ取りながら混ぜ、半量になるまで煮詰める。

パウダースパイスとトマトを加える

5残りの野菜を加える

パプリカ、ズッキーニ、塩、ローリエを加え、蓋をして弱めの中火で10分ほど煮る。途中、鍋底から大きくかき混ぜる。

残りの野菜を加える

6残りの材料を入れて煮る

海老、貝柱、さやいんげん、バターを加え、さらに5分ほど煮込む。塩適量(分量外)で味をととのえ、胡椒をふる。

残りの材料を入れて煮る

7仕上げる

器にごはんと6を盛り、香菜を添え、好みでレモンを絞る。

完成
スパイシーだけど、欧風カレーのように口当たりなめらか。白いご飯やバターライスがよく合います。つくってすぐはもちろん、次の日も楽しめます。
小堀紀代美 料理研究家

小堀紀代美 料理研究家

レストランのマダムからカフェ「LIKE LIKE KITCHEN」の料理担当を経て、現在は料理教室「LIKE LIKE KITCHEN 」主宰。確実においしく作れるレシピにファンも多い。おいしいもの好きが高じて世界各国を食べ歩き、そんな経験から、スパイスやハーブ使いの達人となる。

取材:松原京子 撮影:木村拓

※この記事の内容は、「四季dancyu 春のレシピ」に掲載したものです。

四季dancyu「春のレシピ」
四季dancyu「春のレシピ」
A4変型判(120頁)
2022年3月15日発売/1,100円(税込み)