日本酒に合うクミンとカルダモンのつまみ
クミンが弾ける"パリパリつまみ2種"

クミンが弾ける"パリパリつまみ2種"

日々の食材がクミンで早変わり。餃子の皮、溶けるチーズ、ちりめんじゃこ等々、お馴染みの面々がパリッと、そして香ばしく、お酒が進むおつまみの一員に。お薦めの日本酒は「ロートーン、つまり茶色っぽくて重厚感があり、味の多いお酒が合う」とは酒肴家の稲垣知子さん。クミンの強い香りがお酒のいろいろな味と結びつき、思いがけない味を生むという。今回は、数あるスパイスの中でも特に日本酒に合うという、カルダモンとクミンを使ったつまみを習いました。

クミンで日本酒つまみ

重厚で味幅の広い日本酒には、強い香りを放つクミンを。お酒と結びつき、思いがけない味を生み出す。クミンをパラリ、レンジでチン。デイリーな食材がエキゾチック、かつ、日本酒を欲する酒肴に早変わり。

“餃子の皮のパパド風”のつくり方

材料材料 (2人分)

餃子の皮6枚
クミンシード小さじ1/2
少々
胡麻油小さじ1と1/2
にんにくごく少量 (すりおろし)

1下準備

胡麻油とにんにくを混ぜる。

2クミンシードをふる

餃子の皮をオーブンペーパーに並べ、1を薄く塗り、クミンシードと塩を軽くふる。上からラップをかぶせてめん棒を転がし、餃子の皮にクミンシードをしっかりはりつける。

3加熱し、パリッと仕上げる

ラップをはずして電子レンジ(600W)で1分30秒~2分加熱し、パリッとさせる(うっすらと焼き色もつく)。

“クミンとじゃこのチーズせんべい”のつくり方

材料材料 (2人分)

溶けるスライスチーズ2枚
ちりめんじゃこ小さじ2
クミンシード小さじ1/2
ミックスナッツ15g
粗挽き黒胡椒適量

1下準備

ミックスナッツは細かく刻む。

2クミンシードをふる

オーブンペーパーに溶けるスライスチーズをのせ、ちりめんじゃこ、1のミックスナッツをまんべんなく散らし、クミンシードと粗挽き黒胡椒をふりかける。

3加熱し、チーズはカリッと仕上げる

2を電子レンジ(600W)で2分ほど加熱し、チーズをカリッとさせる。

ロートーンの“王禄 八〇生原酒"がお薦め

日本酒

みずみずしいぶどうのような味わいのなかに、クミンに通じるきりっとしたスパイシーさを併せもつ「王禄」。このスパイシーな一面を表に出してくれるのが、クミンの役目。このお酒、パリッと焼けた餃子の皮やチーズ、ナッツの香ばしさとも相性がよいので、飲みだすとやめられない、止まらない!

教える人

稲垣知子 酒肴家

稲垣知子 酒肴家

和食からエスニックまで、ジャンルを超えて日本酒に合うつまみを研究。スパイスを使った料理と日本酒のペアリングも得意。ふだんは何種類ものスパイスを組み合わせて使うことが多い。「スパイスの効果で、料理とお酒の味わいに深みが増すんです」

文:佐々木香織 写真:宮濱祐美子 スタイリング:大畑純子 撮影協力:UTUWA

※この記事の内容は「技あり!dancyuスパイス」に掲載したものです。

技あり!dancyu スパイス
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A4変型判(96頁)
2020年7月30日発売/800円(税抜き)
佐々木 香織

佐々木 香織 (ライター)

福島出身の父と宮城出身の母から生まれ、東北の血が流れる初老の編集ライター。墨田区在住。食べることと飲むことが好き。お酒は何でも飲むが、とくに日本酒と焼酎ラヴァー。おもな仕事は新聞やウェブでの連載、雑誌や書籍の編集・取材・執筆。テーマは食べもの、お酒、着物など。